【獣医師監修】仔猫の成長が遅い。そんな時に考えられる病気について
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【獣医師監修】仔猫の成長が遅い。そんな時に考えられる病気について

仔猫を育てていると、順調に成長しているかどうか気になりますよね。仔猫の間は成長期なので、しっかり確認しておきたいところです。

  • サムネイル: PECO編集部
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

仔猫の成長期

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仔猫の時期は、大切な成長期にあたります。生後6ヶ月で成猫の75%~100%の体重に達し、生後9ヶ月前後には晴れて成猫となります。生後3~4ヶ月頃までは、毎週体重が増加し、それを過ぎても、1ヶ月ごとにカラダは大きくなっていきます。

標準的な仔猫の成長過程

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まずは、愛猫の成長が順調かどうかを判断するために、仔猫の標準的な成長過程と体重の目安をみていきましょう。ただし、大型猫の成長はもう少しゆっくりなので、この通りではありません。

生まれたばかり

まだ、へその緒がついている状態で、目も開いていません。自力で歩くこともできないので、母猫か飼い主がいないと何もできない状態です。体重は100g前後です。

生後1週間

へその緒が取れたり、自分の足を舐めたり、顔をこすったりなど、猫らしい仕草を見せるようになります。体重は150~200gほどです。平均して生後10日ほどで目が開きます。

生後2週間

カラダ全体を地面につけるような姿勢でバランスをとりながら歩行をします。
また、乳歯が生え始めるのも、この頃からです。体重は200~300gほどです。

生後3週間

この時期から、しっかりと四肢で歩行をします。好奇心旺盛なので、自分で行けるところまで歩こうとします。また、乳歯がだんだんと生えそろってきます。体重は300~400gほどです。

生後1~2ヶ月

生後1ヶ月を過ぎると、どんどん活発になっていきます。母猫から様々な見本を見せてもらいながら、学習をし始めるのもこの時期の特徴です。また、ミルク以外の食べ物にも興味を持ち始め、ミルクだけの食事から、離乳食へとシフトしていくことになります。

生後2ヶ月~

生後2ヶ月を過ぎると、体重が増え、カラダつきがしっかりし始めるのが特徴です。固いままのドライフードなども徐々に食べられるようになってくるのもこの時期です。

生後3ヶ月~

この時期になると、ほとんどの猫がドライフードをそのまま問題なく食べられるようになります。体重は1.0~1.5㎏ほどです。

生後4ヶ月~

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とてもやんちゃな時期です。ご飯をたくさん食べたがりますが、胃袋が小さいので、一度にたくさん食べることはできません。1日3~4回に分けて食べさせましょう。

生後5ヶ月~

この頃から胃袋も大きくなってくるので、一度の食事で食べられる量が増えてきます。仔猫の様子をみながら、食事の回数を1日2~3回に減らすことも可能です。ただ、猫は少量ずつ何度も食べることがカラダに合っているので、1日3~4回に分けてあげることができるなら、それを続けてあげましょう。

生後6ヶ月~

この時期は、永久歯が完全に生えそろいます。この頃に発情期を迎えるケースもあるようです。体重は2.5~3.0kgほどです。

生後7ヶ月

オス・メス共に発情が始まる時期です。オスもメスも外に出たがるようになる場合もあります。

生後8~10ヶ月

この頃になると、体重の変化が少なくなります。また、ほぼ成猫と同じカラダの状態になります。

生後11~12ヶ月

生後8~10ヶ月の頃に比べて大きな変化はみられません。

仔猫の成長が遅い場合に考えられる病気

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仔猫の成長には個体差があるので、上記の成長過程はあくまでも目安となりますが、あまりにも成長が遅い時は、何らかの疾患や原因を抱えている可能性があります。

●内部寄生虫(回虫・条虫)
●ウイルス感染症
●ホルモン異常
●肝臓・消化器の疾患
●心臓の疾患

仔猫は、週齢が低いほど、体力も免疫力も弱いものです。また、カラダの異変を訴えるサインを出すことができないので、飼い主が注意深くみてあげる必要があります。異変や疾患の可能性を感じたら、すぐに動物病院へ連れていけるよう、日頃から備えておきましょう。

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