仔犬のエサ、ふやかすのはいつまで? カリカリフードの与え方

仔犬を家族に迎える際、ブリーダーやペットショップの店員に「最初はふやかしフードを与えてください」とアドバイスされる場合も多いと思います。では、この「ふやかしフード」はいつまで与えればよいのでしょうか。そして、いつからドライフードに切り替えればよいのでしょうか。

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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

ふやかしフードのメリット・デメリット

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ふやかしフードとは、ドライフードをぬるま湯でふやかしてやわらかくしたものです。そうすることで、仔犬にとって以下のようなメリットがあります。

消化しやすい

ドッグフードをやわらかくすることで、消化器官が未発達な仔犬の負担を減らすことができます。また、栄養も吸収しやすくなります。

食いつきがよくなる

犬は、味覚よりも嗅覚が発達しているので、香りが強い食べ物を好みます。ぬるま湯でふやかすと、ドライフードの香りが強くなるので、食いつきがよくなります。

水分補給になる

水を飲むのが苦手な仔犬は少なくありません。ぬるま湯でふやかしたフードはたっぷり水分を含むため、水分補給にもなります。

しかし、ふやかしフードには、以下のようなデメリットがあることも知っておきましょう。

歯垢が溜まりやすい

ふやかしフードはやわらかいため、細かい歯の隙間などにも潜り込み、歯垢の原因となります。長期に渡ってふやかしフードを与える場合は、ドライフードを与える場合よりもデンタルケアに気を遣う必要があります。

栄養素が破壊される可能性

熱湯を使用すると、ドライフードに含まれているビタミンが破壊されてしまいます。せっかくの栄養素を無駄にしないためにも、必ずぬるま湯で戻すようにしましょう。熱湯は火傷の危険もあるので、使用を控えてください。

顎が強くならない

ふやかしフードばかり与えられた犬は、顎のトレーニングができないので、顎の筋肉が強くならないといわれています。そのため、歯ごたえのあるおやつやおもちゃなどを使って、顎のトレーニングをする必要があります。

犬にいつまでふやかしフードを与える?

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では、仔犬にはいつ頃までふやかしフードを与えればよいのでしょうか。個体差はあるものの、目安としては乳歯が生え揃う生後2~3ヶ月の間に、少しずつドライフードへと移行させていきます。

ドライフードへの移行方法

ふやかしに使用するお湯の量を少しずつ減らし、フードを固くしていきます。この時期は、便の様子を確認するのを忘れないでください。便が緩い時はエサの水分が多すぎ、逆に硬い時はエサの水分が少なすぎるサインです。犬の体調や食いつきを観察しながら、1ヶ月くらいかけて完全にドライフードに移行させます。

ドライフードへの移行中に、極端に食いつきが悪くなってしまった時は、一時的にふやかしフードに戻します。カラダの基礎を作る成長期に栄養が足りなくなると、その後の健康にも大きな影響が出てしまうので、ドライフードへの移行よりもエサをしっかり食べることを優先させましょう。

フードの選び方

犬種による違いや個体差はありますが、仔犬はおよそ1歳までには成犬のカラダへ成長します。この時期の仔犬が必要とする栄養は、成犬の2倍以上。基本的にはブリーダーやペットショップで与えていたフードを離乳食として使用し、そのままドライフードに移行していくのがよいでしょう。

犬種や生活習慣に合わせてフードの変更を検討する場合もあるかとは思いますが、成長期の仔犬に全年齢用のフードを与えるのは避けましょう。仔犬と成犬では必要な栄養素が違うので、全年齢用のフードでは、仔犬が摂取すべき栄養素を十分に確保できない可能性があります。

また、いろいろなフードを試してもエサの食いつきが良くならない、呼んでも反応しない、おもちゃを見せても喜ばないなどの症状がみられた時は、何らかの病気を患っている可能性があるので、動物病院に相談した方がよいでしょう。

毎日の食事は、飼い主と仔犬のコミュニケーションの第一歩です。ここでしっかりとした信頼関係を築いておくと、後々のしつけも楽になります。ふやかしフードを通じて、仔犬との絆を強固にしていってくださいね。

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