【獣医師監修】猫の口臭事情。ニオイの原因や考えられる病気、治療法、予防法について
猫に近づいた時に、今までは感じなかったニオイが口からしてきた…という経験はありますか? 思わず「うっ」となってしまう口臭を感じた時は、猫が口腔内にトラブルを抱えているサインかもしれません。
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長
猫の口臭の原因
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猫の口臭がきつく感じた時は、以下のような理由が考えられます。
口腔内の疾患を抱えている
口腔内の環境が悪いと口臭につながります。一般的には歯肉炎や歯周病によるものが挙げられます。繁殖した細菌や歯肉の炎症が口臭の原因となります。
体内の疾患を抱えている
口腔内ではなく、体内で何かしらの疾患を抱えている時も猫の口臭はきつくなります。
たとえば、肝臓や腎臓が正常に働かず、通常であれば分解されたり排泄されたりする物質が体内に溜まってしまい、独特のにおいを発することもあれば、腸閉塞や巨大結腸症などにより腸の内容物が動かず便臭がすることもあります。
猫の口臭の治療方法
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口臭が気になって動物病院で診てもらった時には、どのような検査をするのかを解説しましょう。まずは、口腔内を視診し、歯・歯茎の状態、膿の有無などをチェックします。診察の結果内臓の疾患などが疑われる時は血液検査やレントゲン検査、エコー検査などが行われることもあります。当然、口臭の原因に応じて治療は異なります。
歯肉炎や歯周病、口内炎などが原因の場合は以下のような治療を施します。
歯科処置
歯垢や歯石を綺麗に取り除き、歯周ポケットまで掃除します。グラグラしている歯がある場合は抜歯をすることもあります。
重度の歯周病では歯肉を削ったり、縫合したり、歯科処置というより口腔外科の領域になることもしばしばです。これらの治療はすべて全身麻酔下で行われます。
口内炎に対しては抗生剤や消炎剤が処方されることがありますが、難治性の口内炎では必要に応じて多くの歯を抜歯することもあります。
猫の口臭の予防方法
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それでは、どのようにすれば猫の口臭を予防できるのでしょうか? ここでは歯肉炎、歯周病による口臭の予防を考えたいと思います。一番は歯磨きをすることです。猫の歯磨きも、人間同様毎日の習慣にすることがベストではありますが、なかなかハードルが高いかもしれません。
必ずしも食後に磨く必要はありませんので、おやつを与えながら歯に触るなど、嫌がらないように少しずつ段階を踏んで猫の歯磨きを習慣化させていきましょう。
また、保存状態のよくないフードは酸化してしまいます。それにより、口臭がきつくなってしまうこともあるようです。フードは密閉したり小分けにしたりして、なるべく酸化が進まないように気をつけましょう。フードの保存方法を変えたり、フード自体を変えたりすることで口臭が軽減されることもあります。
猫の口腔内の健康は、飼い主の心がけ次第で守ることが出来ます。仔猫の頃から歯磨きを習慣づけて、猫の口臭も軽減させたいですね。