【獣医師監修】気になる犬のニオイ。フレンチ・ブルドッグの体臭ってどのくらい?
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【獣医師監修】気になる犬のニオイ。フレンチ・ブルドッグの体臭ってどのくらい?

どの犬にも独特のニオイがありますが、その中でもフレンチ・ブルドッグの体臭は強めであるといわれています。なぜ、フレンチ・ブルドッグの体臭は強いのか…その原因はフレンチ・ブルドッグの体質にありました。

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監修:ヴァンケット動物病院 松原且季院長

フレンチ・ブルドッグの体臭ってどのくらい?

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被毛が長い犬種は皮膚が蒸れやすく、お手入れも大変なので、体臭がきつくなるイメージがあると思います。逆に、被毛が短い犬種はニオイがこもらないので、そんなに体臭がきつくないのでは? と思う人も多いかもしれません。

しかし、フレンチ・ブルドッグは短毛種でありながら、しっかりお手入れをしないと体臭がきつくなってしまう犬種です。飼い主はだんだん慣れてしまいますが、普段犬に触れる生活をしていない人は不快に感じることもあるので注意しましょう。

フレンチ・ブルドッグの体臭がひどくなる原因

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では、なぜフレンチ・ブルドッグは体臭がきつくなりがちなのでしょうか。それには、以下のような理由があります。

短毛種

短毛種の場合、毛ではなく皮膚に直接ニオイの元となる汚れ・雑菌が付着してしまいます。そのため、シャンプーをしてもすぐにニオイが発生しやすくなります。

顔のシワ

フレンチ・ブルドッグの愛らしさの象徴ともいえる顔のシワも、体臭の原因となります。シワの隙間に汚れ・皮脂・雑菌がたまりやすいため、お手入れをしっかりしていないと悪臭を放ってしまうのです。

脂っぽい皮膚

皮脂は、酸素に触れると酸化してニオイが強くなります。もともと皮脂が出やすいフレンチ・ブルドッグは、手入れを怠ると全身からニオイを放つことになります。

よだれ

フレンチ・ブルドッグはよだれが多い犬種です。口の周りだけではなく、胸元にまでよだれが垂れてしまい、それが悪臭の元になる場合があります。

フレンチ・ブルドッグの体臭対策

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このように、フレンチ・ブルドッグはカラダ全体から悪臭を発生させるリスクを背負っています。それでは、フレンチ・ブルドッグの体臭を抑えるためには、どのようにすればよいのでしょうか。

まずは、顔のシワのお手入れを欠かさないことです。上述の通り、汚れ・皮脂・雑菌がたまりやすい場所なので、毎日濡れたタオルでシワを伸ばしながら丁寧に拭いてあげましょう。フレンチ・ブルドッグの中には乾燥肌の犬もいるので、その場合には保湿剤を使って拭いてあげるのも手です。また、涙が多めに出ている時は、常にシワが湿ってしまい衛生状態が悪くなりがち。脱脂綿や綿棒などで拭き取るようにしましょう。

また、口臭の予防もニオイ対策になります。仔犬の頃から、歯みがきの習慣づけを行いましょう。成犬になってから歯みがきに慣れさせるのは大変なので、仔犬の頃からのしつけが大切です。毎食後は難しくても、毎日夕食後や寝る前に、コミュニケーションを取るつもりで歯みがきをしてあげましょう。

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そして、短毛種といえどもシャンプーは必須です。通常は月に1回程度のシャンプーを行いますが、様子を見て月に2回に増やしてもよいでしょう。しかし、シャンプーのしすぎは皮膚を乾燥させ、皮膚病を引き起こすことがあるので気をつけてください。そして、シャンプーが終わった後は、自然乾燥ではなくドライヤーで乾かします。自然乾燥の場合、長時間に渡り皮膚が濡れた状態が続くので、雑菌が繁殖するリスクが高くなります。ドライヤーを使用する場合は、毛の生え方とは逆向きに風をあてて乾かすのがポイントです。最後に乾かしムラがないかをチェックしてから、やわらかいタオルで拭いて終了です。

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最後に、食事にも気をつけたいところです。脂肪分や塩分が多いフードやおやつは体臭がきつくなりやすいので、犬の栄養状態にも注意しながら、そのような成分が少ないものを与えるようにしましょう。

フレンチ・ブルドッグは体臭がきつくなりがちな犬種ですが、しっかりと対策をすることである程度くさいニオイを抑えることができます。また、皮膚や歯のケアはそのほかの病気の予防にもなるので、飼い主がしっかりとお手入れをしてあげるようにしましょう。

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