ビション・フリーゼってどんな犬? 歴史やカラダの特徴について
日本で流行した「アフロ犬」のモデルになったビション・フリーゼ。その詳細を知る人は、少ないのではないでしょうか。ビション・フリーゼの歴史と特徴についてみていくことにしましょう。
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ビション・フリーゼの歴史
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ビション・フリーゼの起源は、アフリカ北西沖カナリア諸島にある、テネリフェ島の土着犬だと考えられています。この土着犬は、地中海沿岸に生息していた犬が、スペインの船乗りによって、テネリフェ島へと持ち込まれたといわれています。14世頃になって、イタリア人が、カナリア諸島で再びこの犬を発見し、ヨーロッパへと持ち帰った、というのが通説になっており、ここからビション・フリーゼの運命は、大きく変わっていくことになります。
ヨーロッパへ上陸したビション・フリーゼは、海運業が盛んだったスペインで知名度が上がったのを皮切りに、ヨーロッパ各地で、大変な人気を博すようになりました。とくに、貴族社会で大流行し、破格の値段で取引されていたといわれています。
16世紀頃になると、ビション・フリーゼは小型化され、人気はさらに高まっていきました。フランシス1世や、アンリ3世など、フランス王室に愛され、上流階級の貴婦人たちも、こぞってこの犬を飼育していました。溺愛するあまりに、香水入りの水で洗っていたという逸話が残っている程です。当時の王侯貴族の肖像画にも、ビション・フリーゼはたびたび登場していますので、その人気は相当なものだったと思われます。
隆盛を極めたビション・フリーゼですが、フランス革命が起こったフランスでは、「貴族の犬」という理由で多くが処分されてしまいます。19世紀後半には、富裕層のステータスだったビション・フリーゼは、一般大衆にも飼育されるようになります。これまでの、王侯貴族による手厚い保護を受けることができなくなり、他の犬種と交配されるなど、飼育環境の大きな変化に直面したビション・フリーゼは、純粋な血統を受け継ぐことが難しくなり、第1次世界大戦の頃には、絶滅寸前となってしまいます。
しかし、フランスの繁殖家たちが立ち上がり、血統の復元に動き出します。その努力が実り、1933年に「ビション・フリーゼ」という名をつけられたこの犬種は、翌1934年にフランスのケネルクラブにおいて、フランス原産の正式な犬種として認定されることになりました。
1950年代にアメリカへと紹介されたビション・フリーゼは、「パウダーパフ」という独特のカットスタイルが考案された60年代から、爆発的な人気を誇るようになり、1973年にはアメリカンケネルクラブに公認されました。その人気は、いまだ衰えることなく、世界中に認知されています。
ビション・フリーゼのカラダの特徴
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ビション・フリーゼは、成犬の体高が25~29cm程度、体重が3~6kg程度になります。もこもこした見た目からは意外かもしれませんが、運動神経が良い犬種で、昔は大道芸に用いられたこともあるそうです。がっちりとしたカラダつきで、軽快に歩く姿は生き生きとしています。
最大の特徴は、その被毛です。ダブルコートで、上毛は緩いコークスクリューの巻き毛になっていて、毛質は少し粗めで、コシがあります。下毛は絹糸のように滑らかで密生しています。毛色は、ホワイトのみと定められています。
ビション・フリーゼの顔の特徴
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黒くて丸い大きな目が特徴で、その表情は豊かで可愛らしく、真っ白の被毛によく映えます。ビション・フリーゼの大きな魅力の一つといえるでしょう。
社交的で、愛想の良いビション・フリーゼは、世界中で愛玩犬として愛されている、真のコンパニオン・ドッグといえるでしょう。性格的には飼いやすい犬種ですし、パウダーパフなど、様々なカットスタイルも楽しむこともできます。パートナーとして、長く生活を共にできるように、しっかりと絆を築いていきましょう。