スフィンクスってどんな猫? 歴史やカラダの特徴について
産毛のみで毛のない姿が特徴的なスフィンクス。小さな顔に大きな耳、映画「ET」のモデルになったともいわれる無毛の猫は、ほかの猫にはない独特な容姿を持っています。
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スフィンクスの歴史
自然発生により無毛で生まれてきた突然変異の猫の存在は古くから世界各地にあり、メキシコの古い遺跡などでその記録が残っています。現代において、無毛の猫は奇形ではなく、劣性遺伝子により発生する突然変異であることがわかっていますが、昔は早いうちに処分されてしまうことが多く、その存在は近年まで取り上げられることがなかったようです。
スフィンクスの歴史は、1966年にカナダのトロントで発見された無毛の猫から始まりました。プルーンと名付けられたその猫を基礎に無毛の猫の繁殖が始まり、古代エジプトの猫が連想される容姿を持つことから、スフィンクスの品種名で呼ばれるようになりました。
プルーンの子孫は、数代を経て途絶えてしまいましたが、その後、アメリカのミネソタ州やカナダのトロントでも無毛の猫が見つかり、繁殖に用いられました。現在のスフィンクスは、1970年代に見つかった4頭の無毛の猫が基礎になっています。
スフィンクスのカラダの特徴は?
スフィンクスは筋肉質な中型のセミフォーリンタイプの猫です。幅のある胸を持ち、腹は膨らんで丸くなっています。カラダにはあちこちに独特のシワが見られます。尻尾は長く、先端にゆくにつれて細くなり、ネズミのようにも見えます。体重は3.5~7kg程度とされています。
毛がないように見えるスフィンクスですが、実際には桃の表面のように全体に産毛のような毛が生えていて、その触り心地はビロードのようだといわれます。また、手足の先や耳の先など、所々にわずかに毛が生えることもあるようです。
スフィンクスは全カテゴリー、全ディビジョン(毛色による分け方)、全カラーが認められています。皮膚には大きなシワが寄っており、色素がついている部分があります。肌色のような子、グレーがかった子、はち割れのような柄など、個体によって様々です。
毛がないため、ほかの猫に比べてスフィンクスの肌はとてもデリケートです。必ず室温調整が行える屋内で飼育し、紫外線対策や寒さ対策など、他の猫以上に注意してあげましょう。
スフィンクスの顔の特徴は?
小さな三角の顔に大きな耳が特徴のスフィンクス。頭部は丸みを帯びた修正くさび形で、ひげがないのも特徴です。カラダと同じように顔にもシワがあり、スフィンクス特有の少し困ったような顔になります。
額は広めでとても大きな耳がついており、目は丸みがかったレモン型で、被毛の色に準じて様々なカラーがあります。
他にはないユニークな特徴を持つスフィンクスは、陽気で人懐こく、飼い主の良きパートナーになってくれる猫です。
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