モルモットの飼育費用ってどのくらい? 初期費用と飼い始めてからの費用

頭が大きくてずんぐり体型のモルモット。見ているだけで心が和むかわいさです。飼育方法や費用の目安、かかりやすい病気を確認して、かわいいモルモットを家族の一員として迎えてみませんか?

  • サムネイル: PECO編集部
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モルモットの特徴や飼育方法

モルモットはウサギより小さく、ハムスターより大きい、草食性の小動物です。原産地は南米で、野生下のモルモットは乾いた高地の穴の中で生息しています。日本には江戸時代にペットとして伝えられました。性格がおとなしくて扱いやすいため、ペットとして世界で親しまれています。

個体差はありますが、モルモットの寿命は平均5~6年程度といわれています。ネズミと同じげっ歯類に属しますが、ネズミと違って草食で尾がありません。胴長短足で頭が大きく、豊富なカラーバリエーションがあります。夜行性で警戒心が強く、穴の中や物陰で過ごす習性があります。

モルモットはケージ内で飼育します。専用ケージがなければ、ウサギ用のケージで代用できます。ケージ内には床材を敷き、隠れ場所として巣箱、餌入れ、給水器、トイレを用意します。南米原産の動物ですが暑さには弱く、適温は20~26℃、湿度は40~60%が適しています。日本は四季の温度差が大きく、高温多湿の日もあるため、温度や湿度の管理には充分気を配りましょう。

エサは牧草をメインに、副食として野菜を与えます。栄養バランスが整った専用のペレットなら安心です。トイレのしつけは無理なので、ケージ内の床材にペットシーツなどを敷き、汚れたら交換します。水分を多くとるため、給水器は毎日1回、夏は1日に2回の頻度でボトルを交換しましょう。毛の生え変わりがあるので、ブラッシングも必須です。

本来は群れで生活する動物なので、1匹より複数飼いの方がモルモット自身は落ち着きます。ただし、繁殖させる予定がないのなら、オスとメスの複数飼いは避けましょう。モルモットはあっという間に増えてしまいます。

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飼育費用

モルモットの飼育に最低限必要な費用の目安は以下の通りです。

●ケージ 3,000円~
●巣箱 800円~
●給水器 500円~
●床材 700円~
●ペットシーツ 600円~
●餌入れ 500円~
●ブラシ 500円~

これらはあくまで平均値で、価格はショップごとに異なります。エサはモルモット用ペレット1,000円(750g)~、牧草500円(500g)~。ペレット750g、牧草500gはともにモルモット1匹あたり1ヶ月分の平均消費量です。ケージとケージ内の小物、エサを含めて、初期費用は最低1万円弱です。エサ入れは100円ショップでも購入することができます。

動物病院は自由診療のため、病院によってかかる費用は異なりますが、初診料1,000~3,000円、手術の場合は20,000円~が平均的な費用で、病名、病状により変動します。小動物向けのペット保険もあります。

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かかりやすい病気

モルモットが病気を患う原因としては、病原虫の感染や過剰なストレスなどが挙げられます。寒暖差の大きい日本の気候はモルモットにとってストレスです。また、夜行性で警戒心の強いモルモットは、ペットとして生活すると飼い主と生活リズムを合わせようとする傾向があり、それがストレスの原因になることもあります。病気の原因は様々ですが、ストレスや病原虫などによる病気の発症を、常に覚悟しておく必要があります。

皮膚炎

毛ダニやシラミが原因です。毛ダニはモルモットだけに寄生する特有の毛ダニが存在します。予防としては日頃のブラッシングが効果的です。

中耳炎

食欲がなく、フラフラしている場合は中耳炎の可能性があります。すぐに動物病院に連れて行きましょう。

尿石症

カルシウムの過剰摂取が原因です。オスがなりやすく、病院での治療が必要です。

歯の病気

げっ歯類のモルモットの歯は一生伸び続けます。歯の病気は、伸びすぎた歯により噛み合わせが悪化した時に発症し、胃腸の疾患や食欲低下につながります。歯の処置は動物病院で行います。

ビタミンC欠乏症

モルモットは人間と同じく、体内でビタミンCを作ることができません。ビタミンCの欠乏により歩行に異常をきたし、関節異常も発症します。

熱中症

モルモットは暑さに弱いので、熱中症には要注意です。人間も同様ですが、体内の温度調節がうまくいかなくなることで、死に至る場合もあります。

肥満・糖尿病

栄養過多による肥満から、糖尿病を発症することがあります。おやつの果物や穀物の与えすぎによる、果糖や糖分のとりすぎが原因となります。

生殖器疾患

7ヶ月までに出産経験のないメスは産道に骨ができてしまうため、1歳以上で初産になる場合は難産から死に至る場合があります。

かかりやすい病気を知っておけば、予防対策を立てることができます。日頃のブラッシング、栄養バランスを考えた食事やおやつ、室温の調整、繁殖の防止など、病気の原因を取り除きながら、モルモットとの生活を楽しみましょう。

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