オウムの里親になる方法と注意点
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オウムの里親になる方法と注意点

「ペットの里親になる」というと、犬や猫の里親を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、ペットの多様化が進んだ現在では鳥類の里親も募集しています。今回はペットとして飼える鳥の中でも、やや大型であるオウムの里親になる方法を紹介します。

  • サムネイル: PECO編集部
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オウムの里親を探す、里親になる方法

オウムの里親になるためにはまず、里親の募集情報を探します。

ちなみに、ペットの里親とは、ペットショップやブリーダーからペットを購入するのではなく、やむを得ない事情で飼い続けられなくなった飼い主などからペットを引き取って飼う人のこと。

一度ペットを飼い始めたら最後まで面倒を見るのが当然ですが、中には繁殖して増えてしまった、引っ越しやライフスタイルの変化があったなど、何らかの事情でペットを飼い続けられなくなってしまうケースがあります。そうした時に、里親として迎えてくれる人がいれば、ペットはその後の人生を安心して過ごすことができるでしょう。

オウムの里親情報の検索方法としては、以下のような方法が挙げられます。

■保健所や動物愛護センターに問い合わせる
■「オウム 里親募集」などのキーワードでインターネット検索をする
■民間の動物保護団体に問い合わせる

ただし、オウムについては「里親になりたい」と思っても、なかなか情報が見つからないのが現状です。保健所や動物愛護センターに保護される鳥類は、飼われている絶対数の関係でセキセイインコや文鳥が多くなり、オウムが保護されることはめったにありません。

時には、どうしてもオウムを飼い続けられなくなった飼い主がインターネット上で里親を募集することもありますが、頻度は非常に低いです。民間の動物保護団体にしても、鳥類の保護を行っている団体数がそもそも少ない上、オウムは鳴き声が大きく、力も強いため、里親として引き取る際の審査も厳しくなることが多いようです。

また、オウムの世話に慣れていない人が成鳥の状態から飼い始めると、オウムの個性を十分に生かせないこともあるでしょう。

そのため、オウムを家族に迎える際は「どうしても里親でなければダメだ」という信念を持っている場合や、知人から譲り受けたといった縁がある場合を除き、ペットショップやブリーダーを利用した方がよいかもしれません。

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オウムを迎えるための準備、注意点

先ほども少し触れたように、オウムには見た目の鮮やかさや高い知能が魅力的な鳥ですが、カラダや鳴き声が大きく、力が強いという特徴があるため、家族に迎えるにあたっては十分な準備と注意が必要です。

オウムを迎える時の注意点

オウムの飼育を、セキセイインコや文鳥といった小型の鳥と同じ感覚でとらえている場合は、まずはその認識を改めた方がよいでしょう。専門家によっては、オウムを飼うことを「中型~大型犬を飼うのと同じ」と例える人もいます。その理由は以下の通りです。

■カラダが大きいので、相応の大きさのケージとそれを置けるスペースが必要
■非常に大きな叫び声にも似た鳴き声(おたけび)を出す
■力が強く、くちばしによる攻撃で飼い主がケガをすることがある

オウムの体長は、個体差はありますが30cm~50cmほどです。ケージのサイズは、その大きさのオウムが入れて、なおかつ多少羽ばたける余裕のある大きさが必要なので、最低でも底面が50cm四方、高さが70cm程度のものを用意しましょう。

オウムの鳴き声については、非常にけたたましい上、オウムにあまりストレスがない状態でも1日に数回は大きな声をあげます。近隣との距離が近い都市部であれば、近所迷惑になってしまうことも。オウムのオーナーの中には、オウム専用の防音室を作っている人もいるほどです。

また、鋭いくちばしや爪で攻撃されると、場合によっては縫合が必要になるほどのケガを負うことも少なくありません。これらのことはオウムを飼う前も、飼ってからも十分に注意しておきましょう。

さらに、オウムは比較的長寿なペットです。小型のオカメインコ(インコという名前ですがオウムの仲間です)で平均15~25年程度、大型のタイハクオウムやヨウムでは50年以上生きることも。そのため、オウムを家族に迎え入れるにあたっては、長い付き合いになることを覚悟しておく必要があるでしょう。

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オウムを迎えるために準備しておくもの

オウムを迎える時には、以下のようなグッズを準備しておきましょう。

■ケージ(オウムカゴ)
■止まり木
■エサ入れ、水入れ
■クリップまたは南京錠
■パロットスタンド
■保温器具
■おもちゃ

賢いオウムはケージに付いている留め具を簡単に外してしまうため、クリップや南京錠で入り口の施錠を強化することをおすすめします。パロットスタンド(止まり木付きのスタンド)はオウムをケージの外に出す時に使用します。ケージの中にずっと閉じ込めたままでは、オウムもストレスが溜まってしまうもの。時々ケージから出して、オウムのストレスを軽減してあげましょう。

そのほか、オウムが病気になったり、ケガをしたりした時に備えて、かかりつけの動物病院を探しておくことも大切です。鳥の診察を得意とする動物病院はそれほど多くないので、飼う前からリサーチしておくとよいでしょう。

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大変なことも多いけれど、知能が高く、コミュニケーションがとりやすいオウムは、あなたの大切なパートナーになってくれるはず。大切なオウムと一日も長く一緒に暮らせるように、最適な飼育環境を整えてあげましょう。

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