鳴き声で気持ちがわかる? モルモットの鳴き声について

おとなしいイメージのあるモルモットですが、感情表現が豊かでおしゃべりな一面もあります。いろいろな鳴き声を聞き分けて、モルモットの気持ちを汲み取ってあげましょう。

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モルモットってどんな動物?

ずんぐりした体形でしっぽが短く、大きな頭にまん丸な目が愛らしいモルモット。ウサギより小さくハムスターより大きい、モコモコとしたネズミのような小動物です。とても人なつこく、お尻を振りながらヨチヨチ歩きで飼い主に近づいてくる姿は、見ているだけで心が和むかわいさです。基本的には穏やかな性格で、人を噛むことはほとんどありません。

モルモットは、齧歯類テンジクネズミ科テンジクネズミ属というグループに分類され、南米の乾いた高地が原産地です。同じ齧歯類のネズミとは違い、完全な草食動物で、豊富なカラーバリエーションを持ちます。草食動物特有の臆病で警戒心の強い性格を持つ一方、慣れると温和で好奇心旺盛な一面も見せてくれます。喜怒哀楽の感情表現が豊かで、観察しがいがあります。モルモットは本来、群れで暮らしをするため1匹で飼うより複数飼いの方が自然とする考え方もあります。複数飼いでは飼い主が構えないときにも仲間とコミュニケーションして過ごせるので安心です。複数で行儀よく並んでエサを食べる姿をはじめ仲の良い姿が見られるかもしれません。

夜行性で昼間は静かに寝ていることが多く、夕方から夜になってから活動し始めます。本来は警戒心がとても強い動物ですが、信頼する飼い主にはよく甘え、撫でられながら寝てしまうこともあります。

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モルモットの鳴き声

モルモットは基本的に温和でおとなしい性格ですが、飼い主に対してはおしゃべりです。鳴き声は犬や猫ほど大きくなく、種類が豊富です。その鳴き声のトーンと大小から、モルモットの気持ちを汲み取ってあげましょう。

「プーイプーイ」「キューイキューイ」と大きな声で鳴く時は、何かを強く求めています。エサが欲しい時もあれば、何かに対して恐怖心を抱いている時もあります。飼い主に向かって鳴くのか、逃げ回りながら鳴くのかなど、鳴く時の動きや表情をしっかり観察して判断しましょう。
同じようなトーンで「プイプイ」「キュキュイ」と小刻みに小さな声で鳴く時は、甘えている時です。お腹がすいた、外で遊びたいなどの気持ちを表現しています。

「キーキー」「キューキュー」と高く大きな声で鳴く時は、何かを警戒している、あるいは興奮している状態です。恐怖や怯え、怒りの感情も含まれます。そのほか、体調が悪く、カラダのどこかに痛みがあることも考えられます。

「グルグル」「グルル」とやや低めの声で鳴く時は警戒している状態です。モルモット同士でケンカしている時や、何かの音などに対してストレスを感じている時に聞かれます。

オスとメスで飼育していて、「グルルル~」「ルルルル~」と高めのトーンで鳴く時は、求愛の声です。そのほか、心地よい、気持ちいいと感じている時も、モルモットはこのような声を出します。

モルモットの鳴き声には個体ごとに個性がありますが、総じてかん高く短い声は何か飼い主に訴えたいことがある時、高く長い声は機嫌のいい時、低い声は警戒している時に多く聞かれます。声の高低と長短のほか、仕草や動き方も見ながら、モルモットの気持ちを判断しましょう。

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いつもと違う鳴き声や行動をした時の対処

モルモットと暮らしていると、鳴き声のパターンがだいたいわかってきます。突然いつものパターンと違う鳴き声や行動がみられた場合は、モルモットのカラダに不調が発生している可能性もあります。いつも通りにエサを食べているか、フンに異常はないか、体表のどこかに異常はないかなどをチェックし、少しでも異変を感じたら、すぐに動物病院で診察を受けましょう。

草食動物全般に言えることですが、草食動物は自分の病気をギリギリまで隠す習性があります。これは、敵である肉食動物に弱っている姿を見せると、真っ先に襲われる危険があるためです。そんな習性を持つモルモットが、ついに苦痛に耐え切れなくなっていつもと違う鳴き声を発してしまったとしたら一大事です。

モルモットの鳴き声はメッセージです。うるさい、と頭ごなしに叱りつけることは絶対にやめましょう。モルモットを鳴かないようにしつけるのは難しく、むやみに叱ることは信頼関係を損なってしまいます。

鳴き声の理由にストレスや病気などの問題があるなら、まずはその原因を取り除くことが大切です。日頃からモルモットの鳴き声に耳を傾け、そのメッセージを理解して、やさしく対応してあげてください。

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