【獣医師監修】猫の眼瞼炎 考えられる原因や症状、治療法と予防法

猫の目の病気に「眼瞼炎(がんけんえん)」と呼ばれるものがあります。 これは、瞼に起こる疾患です。犬ほどよくみられるわけではありませんが、猫も発症しやすい病気の一つで、放っておくと慢性化することもある厄介なものです。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

眼瞼炎の原因

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猫の眼瞼炎とは、眼瞼(=まぶた)の周辺に炎症が発生した状態のことをいいます。上瞼、下瞼の両方で発症する可能性があります。眼瞼炎は、様々なことが原因となって起こります。

菌や寄生虫が原因となる

細菌や、皮膚糸状菌と呼ばれる真菌(カビ)への感染、ヒゼンダニやニキビダニなどの寄生虫の感染を原因とした全身性の皮膚病に伴い、眼瞼炎を発症することがあります。

外的要因

ほかの猫や動物とのケンカ、目の擦りすぎ、虫刺され、火傷などが原因となり、瞼が炎症を起こすことがあります。

ほかの疾患によるもの

アレルギー性皮膚炎や免疫介在性の皮膚炎、眼瞼内反症、眼瞼外反症、兎眼などの病気がきっかけとなり発症するケースもあります。ちなみに、何らかの原因により瞼が完全に閉じられなくなる兎眼は、ペルシャ、ヒマラヤン、バーミーズにおいてよくみられるといわれています。

眼瞼炎の症状

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猫が眼瞼炎にかかると、次のような症状が現れます。

●目の周りが赤く腫れる
●目の周りの毛が抜ける
●痒みを感じる
●瞬きが増える
●涙が増える
●目の周りが化膿する

眼瞼炎にかかると、目の周りの毛が抜け落ち炎症が発生します。このまま放っておくと慢性化してしまい、完治することが難しくなるといわれています。症状が悪化すると、瞼の縁にかさぶたができるようになり、それが原因で上下の瞼がくっついてしまうこともあります。ほかの病気が原因で眼瞼炎を発症している場合、症状が悪化しやすく、慢性化する危険性が高まるので注意が必要です。

眼瞼炎の治療方法

眼瞼炎の治療法は、発症の原因により異なります。発症原因を特定し、それに合った治療法を採用していきます。

何かしらの疾患が原因となっている場合は、その基礎疾患の治療を優先させます。菌や寄生虫などの感染が原因の場合は、抗生物質、抗真菌薬、駆虫薬を投与します。また、目の周りを清潔に保つために、眼軟膏を塗布することもあります。

眼瞼炎は、痒みを伴う病気です。愛猫が目を気にして擦ろうとする場合は、エリザベスカラーを使って症状の悪化を防ぎます。

眼瞼炎の予防方法

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眼瞼炎は、先述した通り様々なことが原因となりますので、予防するための対策も多岐にわたります。

生活環境を清潔に保つ

眼瞼炎は、アレルギー性皮膚炎が原因となって発症するケースがあります。アレルギーを起こすアレルゲンは、猫の生活環境の様々なところに存在しているため、こまめな掃除や洗濯を行い、環境を清潔に保つ必要があります。

早期発見を心がける

ほかの病気にもいえることですが、飼い主ができるだけ早く異変を察知することが大切です。眼瞼炎は症状が進むと慢性化してしまうこともあるので、普段から愛猫の目の状態を確認する習慣をつけましょう。

原因となる病気の予防

すべての病気を予防することは難しいかもしれませんが、予防薬を準備したり、適切なワクチン接種を行ったりすることで、十分な予防効果があるといえます。また、外傷や病原体の感染を防ぐためには、完全室内飼育が効果的です。

眼瞼炎は、猫を苦しませる病気であることは間違いありません。早期発見と早期治療を心がけましょう。

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