【PECO NEKO館レポート】最終日に行われた近藤研二さん・山田稔明さんによるトークイベント♪
PECO NEKO館最終日の10/30(日)、猫の楽曲を多く手掛ける人気ユニットquilicoとして、またそれぞれソロのシンガーソングライター・愛猫家として知られる近藤研二さん&山田稔明さんによるスペシャルトークイベントが開催されました! ほんわかムードに包まれたイベントの模様をレポートします♪
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まずは近藤さん・山田さんのイチオシ“うちのコポスター”を紹介!
大きな拍手に包まれて近藤さん、山田さんが登場。
まずはこのイベントに出ることになったいきさつと、今回作った猫ポスターについて語ってもらいました!
近藤研二さん(以下、近藤)「こんにちは。そもそも、なぜここでトークをやっているのかというと・・・僕たち二人ともこの近所に住んでいるんですが、先日パルコにふらっと立ち寄って“猫ドン”のポスターを撮影してインスタグラムに投稿したんですね。そしたら、PECOの方からすかさず連絡が来て。『近藤さんに写真を上げていただいて光栄です。これをご縁に何かイベントをやらせてください』とお話をいただいて、登壇することになりました」
近藤さんのInstagram
山田さんのInstagram
山田稔明さん(以下、山田)「今回、猫の写真で大きなポスターを作るプロジェクト(※編注:FosterPosterProject のこと)をやっていますが、僕たちもポスターを作っていただけると聞いて、それにつられてホイホイ出てきました(笑)。すごく素敵なポスターを作っていただいたんですが、まずお互いの一押しポスターを紹介しましょうか」
近藤「では僕から。A0サイズのポスターにしてもらった写真は、うちの愛猫モイです。いま1歳半ですけど、これはうちに来たばっかりの生後2週間頃ですね。これ、すごく気に入ってる写真なんですよ(写真:子猫のモイちゃん)。『こねこのモイ』という写真集の表紙にもなっていますし、去年二人で武蔵野で写真展をやらせてもらったときも、チラシに使いました。まだ生まれたてで、耳がペチャッとなっています。はじめて見たとき、ネズミかなって思ったの(笑)。何だ、この小っちゃい生き物は!? って」
子猫のモイちゃん
近藤「それが、いまはこれです(写真:モイちゃんとウニちゃん)。 1年半たって、これが現在のモイ。左側にいるのは、今年の夏に新しく我が家に来た子猫のウニといいます」
モイちゃんとウニちゃん
山田「僕はまず、14年に亡くなったポチという先代猫の写真を大きくしたいなって。『ひなたのねこ』という写真集の中にも入れた写真(写真:ポチちゃん①)と、もう1枚、これが朝僕を起こしに来るときのポチで、いまだにiPhoneの待ち受けに使っている写真です(写真:ポチちゃん②)。このポチが亡くなった後、生まれ変わりのようなそっくりな子猫がうちの庭に現れて、ポチに似ているからポチ実という名前にしてうちの猫になりました。そのポチ実の小さいときの写真も形にして残しておきたかったので、2枚、大きくしてもらいました(写真:ポチ実ちゃん①②)」
ポチちゃん①
ポチちゃん②
近藤「じゃあ、これは現在というより若干前の(ポチ実)?」
ポチ実ちゃん①
ポチ実ちゃん②
山田「そうです。1歳になる前くらいですかね。いまじゃ、もっとふてぶてしくなっていますけど(笑)」
近藤「(笑)」
近藤「うちにも先代の猫はいました。ポチと同じ14年の夏に亡くなったアメリカンショートヘアのマルオというんですけど。ポスターにしてもらえると聞いたときに、マルオの写真もぜひ形にしたいなと思って、ポスターにしてもらいました。今回写真を選んでいて、やっぱポスターに向く写真、向かない写真ってあると思いましたね。マルオは横顔の写真になっちゃいましたけど、なんかポスターっぽいかなって、この写真にしました」
マルオちゃん
山田「僕は何も考えずにA0という一番大きいサイズを4枚作ってもらったら、ちょっと大きさに圧倒されちゃいました(笑)」
近藤「貼る場所ないでしょ(笑)。僕はもうちょい現実的に貼る場所も考えて、A1サイズもいいかなと思って。ウニだけA0でないと可哀そうじゃないか、とか、いろいろ考えたりもしましたけど。でも、やっぱ、いいもんですね。こうやって見ると・・」
“こねこ3部作”発表で、すっかり猫づいてる?
近藤「この辺で、われわれの宣伝もします? 小説のこととか」
山田「そうですね。猫と暮らして、猫が亡くなって、ペットロスに陥って、新しい猫が来て・・・という漫画みたいな話があって、それをそのまんま小説にしたのが『猫と五つ目の季節』という話です。ほとんど吉祥寺が舞台で、近藤さんも出てきます。遠藤さんって名前で」
山田「もうひとつ、写真絵本『ひなたのねこ』が発売になります」
近藤「ポチもポチ実も三毛猫で、柄もそっくりなんですよね。で、『猫と五つ目の季節』は、三毛の柄とかそっくりな子が現れるっていう、嘘のような本当の話ですね」
山田「映画化、切に希望してます(笑)」
近藤「僕も(映画に)出られますかね?」
山田「あ、近藤さんには音楽担当でお声をかけさせていただきますよ。もしかして、俳優で出ようとしてました?(笑)」
近藤「(笑)」
山田「近藤さんは『こねこのモイ』という写真絵本が出ますよね」
近藤「モイの子猫時代にフォーカスした写真集です。皆さん、よろしくお願いします」
山田「近藤さんは、去年ソロアルバムも発売されましたよね」
近藤「モイの遊んでいる様を見ながら作った『子猫のロンド』という曲を中心に、マルオが旅立ったときに書いた『レクイエム』という鎮魂歌も入れて、『子猫のロンド』というインストアルバムを出しました。そしたら、この秋にテレビ東京系で『こねこのチー』というアニメが始まりました。『チーズスイートホーム』という有名な漫画をアニメ化したものですが、スタッフが『猫のアニメの音楽と言ったら近藤さんだろう』って連絡をいただきまして・・」
山田「すっかり猫づいてますね」
近藤「ねぇ。『子猫のロンド』『こねこのチー』『こねこのモイ』で、“こねこ3部作”ですよ」
一番癒される瞬間は、「猫見酒」と「猫の重みを感じるとき」
ここでPECOの“ねこ部”スタッフが登壇。お二人に、猫に関する質問をさせていただきました。
PECO(以下――)
――よく「猫は犬みたいに愛情表現してくれないんじゃないか、。冷たいんじゃないか」とも言われますが、実際に暮らしてみると、猫はとても愛情表現が豊かだと思います。そこで、猫と暮らしているお二人が『いま、猫と心が通じ合ってる!』と感じる瞬間を教えてください。
山田「僕、いま一番の楽しみが“猫見酒”で、猫をダイニングテーブルの上にのせてお酒を飲むんですね。お尻をポンポン叩きながら飲んでると、こんなにおいしいつまみはないなっていう(笑)」
注:ポチ実ちゃんはじめ、多くの猫ちゃんは、尻尾の付け根をポンポンされるのが大好きです。
――猫ちゃんがお酒につき合ってくれるんですか?
山田「ポチはずっとつき合ってくれてました。ポチ実は落ちつきのない猫なんですが、今年2歳になってから、いやいやですけど、つき合ってくれるようになりました。もう、たまらないですね(笑)」
近藤「うちは、ウニが5ヵ月になろうかという子猫で、まだ上手くコミュニケーションがとれないんですよ。自分のやりたいことにまっしぐらで、『ウニ』って呼びかけても、なかなか向いてくれないんですね。モイは呼びかけるとすぐ声に反応してゴロンとしてくれるんですけど、ウニが来てからはさらにお兄ちゃんになって、より甘えてくれるようになりました。以前はただデレ~っとしているだけだったけど、最近はわざと僕の足の上に乗って動けなくするんですよ。『動けないよ~』って。そのとき足の上に猫の重みを感じる幸せというか・・それがうれしいなと」
――そのうち、ウニちゃんも足に乗るようになりそうですね!
近藤「あぁ、モイとウニ、ダブルで良いですね~♪」
山田「(近藤さんの様子を見て)これ、何のイベントですか?(笑)」
――続いて、猫ちゃんたちの「まさか」と思うようないたずら事件簿を教えてください。
近藤「猫って、一日の活動サイクルがあって、すごく活発に遊ぶ時間帯と昼寝している時間帯があります。夜になって運動会が始まると、なりふり構わずリビングとか走り回ります。部屋にウッドブラインドがあるんですけど、そこの隙間に飛び込むんですよ。向こうに窓があるにもかかわらず、ドーンと飛び込んで・・あれ、いつか割れちゃうんじゃないかってヒヤヒヤしています。ウニは観葉植物に登りたがりますね。新しく買った観葉植物があるんですが、ウニが下の方の枝を全部折っちゃって、上の方の枝だけ残っています。新種の植物になっちゃったという(笑)」
山田「インスタグラムでポチ実の生活を紹介しているんですが、インスタに上げられない写真がいくつもあります(笑)。ベランダの手すりの上に乗ったりするし、本当にやんちゃで大変です。いまはチミママっていう通い猫がいるんですけど、その猫が来るとベランダに行ったりして悪さすることが多いです。『この~!!』って叱ったりして・・」
――と言いながら、お二人ともニヤニヤが止まらないですね(笑)。いま、“猫親戚”のようなお付き合いをされているというお二人ですが、お付き合いが始まったきっかけを教えてください。
山田「近藤さんはミュージシャンとして大先輩ですが、近藤さんがうちの近所に住んでいて、猫を飼っていることも知っていました。うちが猫を亡くした頃に近藤さんも猫を亡くしたことをブログで知って、近藤さん家の前で手を合わせて拝んだりしていました(笑)。そのときは知り合いじゃなかったので」
近藤「あるとき、ファンの方が僕のライブに炒り子を持ってきてくれて、『これを(猫の)墓前にあげてください。もし良かったら山田さんにも分けてあげてください』と頼まれたんですよ。でもそのとき僕は山田さんと面識がなかったので、インフォ@みたいな問い合わせのところからメールして連絡を取って・・」
山田「そう、メールをいただいて、一度お会いしたんですよね。そのときにお互いの猫の最期のことを話し合って、初対面なのに号泣してしまったという(笑)。そういう始まりがあって、家も近いし、僕がツアーで留守にするときは近藤さんに来てもらっています。僕も近藤さんが家を空けたときに何回か行きましたが、初めて行くとき、嬉しくてワクワクしちゃって、観たいDVDとか持って行ったんですよ。ニルヴァーナのカート・コバーンの伝記映画を爆音で観ていたら、モイが具合悪くなったっていう(笑)」
近藤「普段、うちでかからない音楽だからね。帰ってきたら、モイがトイレじゃないところでおしっこしてました。なんか、にゃま田のおいちゃんが来て、いままで聞いたことないような爆音を鳴らしてたよって(笑)」
猫を撮るときに意識するのは、“目線の高さ”
さらに、ご来場中のお客様からも、お二人に質問をしていただきました。
――猫ちゃんの名前の由来を教えてください。
山田「ポチは、前に飼われていた方がつけていた名前です。ひょんなところから子猫が現れたので縁起が良いと、『ここ掘れ、ワンワン』ならぬ『ここ掘れ、ニャンニャン』みたいだからポチと名付けたらしいです。僕はそれをそのまま譲り受けました。いまの子はポチに似ていたから“ポチ似”って呼んでいて、それがなまってポチ実になりました。(ポチの写真を指して) 実はこのポチの前にも猫がいたらしくて、初代ポチに似ているからポチって名前になったらしいです。そう考えると、ポチ実は3代目になりますね」
近藤「3代目ブラザーズ・・(笑)」
近藤「マルオが亡くなって半年経った冬に、フィンランド旅行に行ったんです。その旅行から帰ってきた直後に新しい猫の名前を考えたんですけど、モイってフィンランド語で“こんにちは”っていう意味なんですね。響きも可愛いですし。もう一匹のウニは、フィンランド語で“夢”という意味です。『こねこのモイ』に小冊子が付いていて、マルオと別れてモイに会うという短編エッセイも書いていますので、そちらもぜひ・・」
――猫の写真を撮るとき、どんなカメラを使っていますか? また、どんなことに気を付ければいいですか?
近藤「僕は最近買った小っちゃいデジカメで撮って、WifiでiPhoneに飛ばしてインスタに上げています。iPhoneでもたくさん撮ってますが、いままでiPhoneで撮りすぎて(猫たちが)拒否反応を示すんですよ。もう持っただけで逃げ出しますから(笑)。なのでデジカメを買いました。やっぱりなるべく猫の目線に落として撮るのがコツかなと思うので、いつも這いつくばりながら撮っています」
山田「僕は大体iPhoneですね。朝起きてあくびや伸びをしている写真や散歩中の写真を撮ったり、毎日予定調和な写真を撮っています。たまに事件が起きて、ベランダから首を出している写真なんかはシャッターチャンス!! 後ろのポケットに入れたiPhoneを取り出して、すかざす撮っています。まあ、たくさん数を撮れば上手くなると思います。僕ら二人ともアマチュアカメラマンで写真集が出せるくらいですからね(笑)」
「うちのコかわいい!」が誰かの役に立つなら、それはすごく素敵なこと
ゆる~いながらも楽しいトークで会場が大盛り上がりの中、あっという間にエンディング。お二人に、今日の感想で締めてもらいました。
近藤「まさか演奏もやらず話をするだけのイベントをやるとは思っていなかったけど、猫のお話をしている時間は本当に楽しかったです。ひょっとしたら音楽ライブのときよりもイキイキしているんじゃないかと・・・あ、そこの人、うなづいてますね(笑)。それぐらい楽しかったです」
山田「ポスタープロジェクトに『「うちのコかわいい!」が、命をつなぐ。』って書いてありますが、僕らもただ『うちの猫、可愛いんですよ』って言っているだけですけど、それが誰かの役に立つなら、すごく素敵なことだと思います。今日はどうもありがとうございました」
トークの後にはサイン会も開催されました♪
終始なごやかなムードの中お二人による猫トークが終わり、お話の後にはサイン会が行なわれました!
お二人ともファンの方一人一人と丁寧に接してくださり、メインのお二人を始め、来場者の方やスタッフを含めた“猫好きたち”によるやさしい雰囲気の中イベントが終了しました♪
近藤さん山田さん、ご来場の皆さま、本当にありがとうございました!