【獣医師監修】猫がなついてくれない！ なつかない時の対処法

猫がなつかない理由

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「家族の中でなぜか自分にだけなつかない」「近寄っただけで威嚇されたり、噛みつかれそうになる」。猫が好きな人にとって、それはとてもショックなこと。猫はもともと警戒心の強い動物で、とくに野良猫として生活していた場合などは、なつくまで時間がかかります。猫の性質や性格を知って、なつかない理由と解決策を探っていきましょう。

距離感を測れない人は苦手

動物は無駄なケンカを避けるために、他者との距離感を大切にしています。もっとも近くに行けるのは、安全だと信用されている飼い主です。そこから少し広いスペースが、顔見知り程度の人が近づける距離です。見知らぬ人に対しては、2m前後まで近づいてくると逃げるなどのアクションを取るといわれています。

争いを避けるために逃げているのに、相手がしつこく追ってきたら、猫は身の危険を感じるでしょう。
逃げる気配を見せている猫は追わないようにし、猫から近づいてきてくれるのを待ちましょう。

声の大きい人、声の低い人は苦手

どんな動物でも急に大きな音がするのは苦手ですが、とくに猫は聴力が優れているため、声のボリュームには気をつけましょう。

また、猫は男性より女性の声を好みます。猫に話しかけるときだけでなく、猫がいる部屋での会話は、女性の高めの声を意識して、ゆっくり穏やかにしゃべるようにしましょう。

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動作の激しい人は苦手

歩くときもほとんど音を立てない猫は、物静かな動物だけに、ドタドタと歩いたり、突然動いたりと、動作が激しい人も嫌いです。ゆっくり落ち着いて行動すれば、猫も警戒することはありません。

香水をつけている人は苦手

犬ほどではありませんが、猫も臭覚にすぐれています。人間が好む香水も、猫には強すぎるため、つけている人が近寄れば逃げ出してしまいます。とくに柑橘系の匂いが嫌いなようです。猫とふれあうときは、香水は控えましょう。

じっと見つめる人は苦手

猫と目が合うと、あまりの可愛さについ目をそらさずにじっと見つめてしまいますが、猫にとっては「見つめ合う＝ケンカの合図」になります。目を細めたり、そらしたりして、敵意がないことを伝えます。
猫とはなるべく目を合わせないようにしましょう。

猫に好かれる方法

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「猫の苦手」がわかったら、次は猫に好かれる方法を身につけましょう。基本的に猫はマイペースな動物です。何事にも「無理強い」は禁物！

無関心を装う

猫が自分の方から近づいてきても、手を伸ばして抱っこしようとしてはいけません。せっかく緩めた警戒心が元に戻ってしまいます。そういう時はあえて目を合わせず、知らん振りをすること。そうすれば、猫は自分が動いても危害を加えることがない人間だと判断し、慣れてくるとぴったりと寄り添ってくれるようになります。

キャットスキャンを受ける

猫は匂いをかいで、相手が自分にとって敵かどうか判断する習性を持っています。それが、指先を向けるとクンクンと匂いをかぐ「キャットスキャン」です。猫の側に近づけるようになったら、キャットスキャンにチャレンジして、猫から「味方」のお墨付きをもらってください。審査を通過できたら!? あごの下、首まわり、耳の裏側など、猫の好きなところをなでてあげましょう。

エサやおやつをあげる

家族がたくさんいても、猫にとってのご主人様は「エサをくれる人」だけです。もし家族の中で自分が一番猫に嫌われていると思ったら、給餌係を担当すること。おやつは直接手であげるなど、ふれることにも少しずつならしておくといいでしょう。

猫のペースに合わせる

猫は人間がかまってあげたい時は嫌がり、忙しい時に限って近寄ってくる気まぐれな生き物です。勉強中やパソコンの作業中、ちょっと席を立った隙に椅子を占領するなど、人間が困るような行動を見せたときは、かまってほしいサインだと思ってください。そんな時は、追い払わずに遊んであげましょう。猫のペースに合わせることが、猫に好かれる一番の方法です。

猫は犬のように「呼べば飛んでくる」ようにはしつけられません。猫との暮らしを楽しむには、人間の方が猫にある程度合わせる必要があります。機嫌がいいと思ってかまうと急に噛みついてきたり、それまで寝ていたかと思うと起き上がってすり寄ってきたりと、猫は次の行動がまるで読めません。でも、その「気まぐれ」が猫の魅力なのです。