グレート・デーンってどんな犬? 歴史や体の特徴について
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グレート・デーンってどんな犬? 歴史や体の特徴について

大型犬の中でもひときわ大きな体を誇るグレート・デーン。その迫力とは裏腹に温和な性格で、友好的な関係を築くことができる犬種です。この犬のルーツや特徴をみていくことにしましょう。

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グレート・デーンの歴史

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グレート・デーンの起源は正確には分かっていませんが、紀元前3000年頃のエジプトの記念碑にグレート・デーンによく似た犬が描かれており、大変古いと考えられています。ドイツで育種されたマスティフとグレーハウンドの交配種との説があり、「犬の中のアポロ神」と呼ばれています。昔から「ボアハウンド」(ボア=イノシシ)として改良され、野生のイノシシを狩るための猟犬として活躍していました。そのため1600年代当時のグレート・デーンは今よりも筋肉質で大きかったそうです。軍用にも用いられるほどの高い運動能力や強さ、勇敢さを併せ持った犬種でした。

大柄なグレード・デーンの威風堂々とした佇まいは大変優雅で、ドイツの上流階級の人々を魅了し、一種のステータスとして皆がこぞって飼うようになってから、現在の体形に落ち着いたようです。

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ちなみに、「グレート・デーン」という名前は、直訳すると「大きなデンマークの犬」という意味になりますが、原産国はドイツです。フランス人の博物学者ビュフォンが、デンマークを訪問した際に偶然この犬と遭遇し、まだ名のなかったこの犬を「グレート・デーン」と紹介したことが由来です。

このため、デンマークが原産であると信じている人も多いのですが、実際にはまったく関係なく、原産国のドイツではグレート・デーンのことを「ジャーマン・マスティフ」(=ドイツのマスティフ)と呼び、国犬にも指定されているほど誇り高き犬として認められています。

グレート・デーンの体の特徴

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グレート・デーンの体の特徴は、なんといってもその大きさです。大型犬に属し、体高は小さくても70㎝、平均で80㎝近く、体重は平均で45~55㎏、大きいオスなら90㎏近くになることもあります。また、体高と体長がほぼ同じで、正方形に近い大変整った体つきをしています。筋肉質で大きく引き締まった体躯には堂々たる雰囲気があり、大きめの歩調でゆっくりと歩くと、とても優雅です。

被毛は短く光沢があり大変美しいのが特徴で、毛色はブラックとブルーの単色、フォーン、ブリンドル、ハールクインの5種類が認められています。大人しい大型犬なので、お手入れはしやすいと思います。

グレート・デーンの顔の特徴

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グレート・デーンは、猟犬だったこともあり長頭種の部類に属します。顔はやや細めでマズルが長いのが特徴です。こういう長い鼻を持つタイプの犬はとくに嗅覚が優れていて、人間の100倍の嗅覚を持ち、においをかぎ分けることができるといわれています。風の抵抗を受けにくく、速く走ることができるのも特徴の一つです。

また、アメリカでは、ショーなどに出るグレート・デーンの容姿を重視する傾向があり、耳を切除するのが一般的ですが、他の国では、健康上やむを得ない場合を除き、断耳は禁止されているか制限されているところが多いです。日本の犬種標準を管理するジャパンケネルクラブは、断耳などの整形手術については容認する姿勢をとっています。もし、断耳をすることを決断した場合は入念にケアをしてあげることが必要です。

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