【獣医師監修】トイ・プードルの食欲がない? ご飯を食べない理由と対処法
いつもは元気な犬が、急に食欲不振になると心配になってしまいますよね。もちろん、食欲不振はどんな犬にも起こり得る現象なので、トイ・プードルも例外ではありません。では、トイ・プードルが食欲不振に陥る原因には、どんなものがあるのでしょうか。
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長
トイ・プードルがエサを食べなくなる理由
トイ・プードルがエサを食べなくなる原因としては、以下のようなものが考えられます。
「今は食べたくない」というわがまま
元気に動き回り、体調は悪くなさそうなのに、なぜかエサの食いつきがよくない…そんな時は、わがままが原因かもしれません。おやつを与えすぎたり食事の回数が多すぎたりすると、犬は「どうせ後でも出てくるだろう」と考えて、自分の好きなタイミングでエサを食べようとします。
エサが古い
食べ残しをそのままにしておくと、エサ自体のフレッシュさが失われますし、トイ・プードルも「いつでも食べられる」と思ってしまいます。このように、食事の時間にけじめをつけずにいたことで、食欲不振になる場合があります。
ストレス
慣れない環境下にある場合、ストレスにより食欲不振に陥るのは人間も犬も同じです。新たな環境に警戒心を抱いているだけなので、慣れてくると食欲も回復します。
発情期
去勢・避妊手術を受けていないトイ・プードルは、発情期に入ると食欲が落ちることがあります。
高齢化
トイ・プードルに限らず、犬は一般的に年を重ねると食事の量が減り、食欲にもムラが出てきます。
病気の影響
トイ・プードルが、本当に体調を崩していてエサを食べられないのがこのパターンです。病気を患っている時は、食欲不振以外のサインも出ているはずなので、何かいつもと違うところがないかを観察しましょう。
元気がない、息が苦しそう、嘔吐・下痢がみられる…このような場合は、すぐに獣医師の判断を仰ぐようにしましょう。
ドッグフードを与える際に大切なこと
犬は味覚が弱く、あまり味を感じません。甘い・酸っぱい・辛いというくらいは判断できますが、人間の20%程度の味覚しかないので、犬がエサを食べる時に頼りにしているのは嗅覚です。
ウェットフードやふやかしたドライフードの食いつきがよいのは、ニオイが強いからです。エサを食べる前にニオイを嗅ぐのは、このような理由によるものです。
食欲不振のトイ・プードルにエサを食べさせるには
ThamKC/Shutterstock.com
では、食欲不振のトイ・プードルにエサを食べさせるには、どうすればよいのでしょうか?
エサを食べないと心配になりますが、犬は1~1.5日くらいであれば、水のみで過ごしても平気な動物です。食欲不振の場合も、1~1.5日程度は新鮮なエサを与え続けて様子をみましょう。
しかし、病気の場合は症状が悪化することがあるので、様子をみるのは明らかにわがままで食べていない場合に限ります。また、仔犬や高齢犬の場合も低血糖を起こす可能性があるので、愛犬の健康を損なわないタイミングで食べさせてあげてください。
わがままでエサを食べ渋っていたトイプードルは、空腹に耐えかねてエサを食べるようになります。なかなか食べないようであれば、ドッグフードを温めたりふやかしたりしてニオイを強くしたり、いろいろなドッグフードを混ぜ込むという方法をとります。
ドッグフードは、封を開けた瞬間から劣化が始まってしまうので、どんどんニオイが弱くなっていきます。しかし、この場合も、ドッグフードを温めたりふやかしたりするとニオイが戻るので、トイ・プードルの食いつきがよくなります。
また、刻んだ野菜や鳥のささみなどをトッピングしたり、ドライフードにウェットフードを混ぜ込んだりすると、いつもと違うニオイに食欲が刺激されることがあります。
このように、トイ・プードルがエサを食べない場合には、体調不良以外にもわがままだったり、発情期や高齢化だったりと様々な理由が考えられます。普段から様子を観察し、なぜエサを食べないのかを判断することが大切です。ご自身での判断が難しい場合は、獣医師に診察してもらいましょう。
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