JR大崎駅西口から歩いて10分ほどで、戦時中も焼け残ったというどこか懐かしい住宅街にある街のパン屋さん「picnics*(ピクニクス)」に到着。いきなり看板猫のユメちゃん(8歳♀)がお店の入口に鎮座しており、一気にテンションが上がります。
公園で草をハムハムするユメちゃん
数年前こちらに引き取られたユメちゃんはもともと一人暮らしのおばあさんと暮らしており、その頃からリードを着けてのお散歩が日課だったおかげで、今でも近所を赤いリード姿でパトロールして回るのだとか。ユメちゃんはこの近辺の真の実力者らしく、散歩中にボス猫がケンカに負けた黒猫“顔なし”をしつこく追いかけていたのを見とがめ、「弱い者いじめは許さない!」とばかりに走ってボス猫を追い払ってしまったからすごいです。
このベンチのカーブがお気に入り
3年前、大の猫好きの髙木文介さん・佳子さんご夫婦が17歳の愛猫を亡くした後、しばらくするとどこからかネズミが入り込むようになって頭を痛めていたとか。そんな折、ちょうど2人そろって猫を助ける夢を見た日の午後に、近所の知人を通してユメちゃんの里親の話が舞い込み、あまりの偶然に驚いたといいます。
パンを盗むのが得意ないたずらっ子きえちゃん
佳子さんは「きっと亡くなった猫が困っている私たちを見て、後任にぴったりの猫を探してくれたんだと思います」とニッコリ。先住猫の「ギー子」ちゃん(14歳♀)、近所でカラスに突かれていたところを佳子さんに救われたというやんちゃな「きえ」ちゃん(1歳♀)は普段2階で過ごしており、お店はもっぱらユメちゃんのテリトリー。
自分がNo.1だと思っているようです
とにかく人が大好きで、誰にでも快く触らせてくれるユメちゃんは“ユメどん”という愛称で文介さんや佳子さんをはじめ、多くのお客様に愛される幸福な看板猫なのです。
picnics*
picnics*
東京都品川区西品川1-9-1
TEL 03-5740-8410
営業時間/11:00~18:30
定休日/月・火曜
http://picnics.shop-pro.jp/
取材・平野敦子