『僕とシッポと神楽坂』原作者たらさわみちさんが語る、動物に対する想いや、ドラマの見どころ
10月12日(金)よりテレビ朝日にて放送中のドラマ『僕とシッポと神楽坂』。今回はそんな『僕とシッポと神楽坂』の原作漫画の作者であるたらさわみちさんを取材。動物たちが愛おしくてたまらなくなる漫画『僕とシッポと神楽坂』の誕生秘話や、ドラマについてお話を伺いました。
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10月12日(金)よりテレビ朝日にて放送中のドラマ『僕とシッポと神楽坂』。神楽坂の小さな動物病院での、動物たちと若き獣医師との心温まる交流が描かれています。相葉雅紀さんが主演を務めることで、放送開始前から注目が集まりました。
今回はそんな『僕とシッポと神楽坂』の原作漫画の作者であるたらさわみちさんを取材。動物たちが愛おしくてたまらなくなる漫画『僕とシッポと神楽坂』の誕生秘話や、ドラマについてのお話を伺いました。
さらにたらさわみちさんには、PECOとドラマ『僕とシッポと神楽坂』がコラボして行った【#PECO僕坂キャンペーン】にもご参加いただきました。入賞特典の “うちの子イラスト” を手がけてくださる様子と合わせてお届けします。
たらさわみちさんのアトリエの様子。
窓から外を眺める、猫のまるちゃん。
ペットを愛する気持ちが追い求めた、理想の『動物病院』のすがた
PECO(以下ーー) 主人公である獣医師・高円寺達也(コオ先生)の動物に対する優しさや温かさが印象的でした。動物医療をテーマとして扱うきっかけがあったのでしょうか。
たらさわみちさん(以下略)
幼いころからワンちゃんや猫ちゃんたちと暮らしていたので、動物病院の先生にお世話になる経験がありました。この作品を描き始めたきっかけは、自分の理想の先生や動物病院を描きたいと思ったことです。
ーー ペットと暮らした経験から、理想の動物病院を描かれるようになったのですね。作品を読んで、コオ先生のような獣医師さんがいてほしいと強く感じました。
そうですね。有り難いことに、読者さんからも「コオ先生がいたらいいのに」というお手紙をいただくことがあります。実際にはあり得ない部分もあると思いますが、フィクションなので、理想像を追い求めて描けるかなと思っています。
ーー 作品に登場する動物たちのとても可愛らしいセリフは、どのように考えられているのでしょうか。
自分が動物たちの立場だったら、何を喋るだろうと想像してセリフを考えていますね。
ダイキチくんとオギちゃん(作品中にメインで登場する犬猫)は、それぞれボケキャラとツッコミキャラで、漫才のようなやり取りをします。
ーー ボケ、ツッコミなどのキャラクター設定があるのですね。作品で動物のセリフを考えていると、ついつい一緒に暮らしている猫ちゃんたちの心の声を想像してしまう、なんてこともありそうです。
愛猫たちとはいつも会話をしています。執筆をしていると愛猫たちが覗きにやってくるのですが、「多分色々ツッコミをいれているんだろうな」と目つきで分かってしまいます(笑)
相葉さん以外考えられないくらいに、ピッタリな配役
ーー 今回ドラマ化が決定した時のお気持ちは?
とにかく驚きの一言でした。作品をドラマ化していただくということにビックリし、主演が相葉さんということでまたビックリしました。
ーー 相葉さんが主演ということで、さらに驚きが大きかったのですね! キャラクターのイメージとは一致していたのでしょうか。
相葉さん以外には考えられないと思うほど、ピッタリだと思います。相葉さんについて、とてもピュアで天然なお人柄だとおっしゃっているファンの方の声を目にしました。コオ先生も天然なところがありますし、相葉さん自身も動物がお好きだそうなので「あぁ、すごくピッタリだ」と思いました。
ーー ヒロインの広末涼子さんはいかがですか?
お美しい広末さんに演じていただけるということで、とても嬉しかったです。広末さん自身もお子さんがいらっしゃるからか、最初の読み合わせの時から、大地くん(広末さん演じるトキワの息子)と息がぴったりで。すごくいいお母さんなんだろうなと思いました。広末さんもピッタリな配役ですよね。
ーー 作品の世界観が実際に表現されるドラマのセット撮影などは、ご覧になられましたか?
はい、とても楽しく拝見しました! 漫画で描いていた、動物病院が現実になっていたので感動しました。レトロな雰囲気がよく再現されていて、さらにそこにリアルになったコオ先生も居て、ワクワクしました。
ーー 今回のドラマの見どころを教えてください!
コオ先生に診てもらうために、毎回さまざまな動物たちがやってきます。相葉さんが魅力的に演じてくださったコオ先生の姿に注目していただき、合わせて、リアルな動物医療も楽しんでいただけたらと思います。
飼い主さんしか見られない『安心しきった表情』にホッコリ
ーー #PECO僕坂キャンペーンについて、募集期間中の投稿数が2.4万枚以上、さらに総いいね数は400万を超える反響でした。
募集開始から、投稿をこまめにチェックしていました。追いつけなくなるくらいに、投稿数がどんどん増えていったので驚きました。
飼い主さんと目を合わせて笑顔を見せるワンちゃんや、リラックスしきったネコちゃんの姿。飼い主さんでなければ撮ることのできない写真がたくさんありましたよね。そんなシーンを見られたことに、すごくホッコリしてしまいました。
ーー 動物たちの安心した表情は、飼い主さんのSNS投稿ならではですよね。「たらさわみち賞」に選んでいただいた2匹の選定ポイントは?
猫ちゃんは、最初に飼った猫とすごく似ているんです! 目つきや模様がソックリ! そしてなんと言っても、このお口の逆ハート模様のあまりの可愛さに『ドキュン』ときてしまいました(笑) ひと目見たら忘れない存在感のある子ですよね。
ワンちゃんも、とてもリラックスした姿ですよね。大好きなガムを噛んでいる写真って、飼い主さんしか撮れない写真なんだろうなと思います。ビーグルの白目がちな表情もたまりませんでした。
キャンペーン応募写真の中から、たらさわみちさんが “うちの子イラスト” を手がける様子
ーー 漫画でもビーグルが登場したのが印象的でした!
最初に飼った犬が、ビーグル犬のような耳のたれたワンちゃんだったので、とても思い入れが強いんです!
完成した“うちの子イラスト”
最後に
ーー 最後にPECOの読者さんに一言お願いします!
動物病院を描きはじめて25年が経ちました。この25年の間に、ペットに対する愛情がますます強くなり、また社会的にも、色々な変化があったと思います。ペットは “飼う”というよりも “家族”のような存在になりましたよね。
今後、もっと動物たちが幸せに暮らせるような社会になったらいいなと思っています。例えば、殺処分ゼロはもちろんのこと、可哀想な子たちが居ないような社会になれば……と。
話の中にうまく溶け込んでいれば、殺処分や動物愛護のようなテーマでも身構えずに読んでもらえるかなと思い、作品の中にも少しずつそういった要素を取り入れているんです。特に、まだペットを飼っていない人たちにも、“動物たちが幸せに暮らせるような社会” について自然と伝わったらいいなと思っています。