【麻布十番】本場イタリアの味を愛犬とともに “osteria dieci”
東京都心でありながら、どこか庶民的で温かみのある麻布十番。その一角に佇むイタリア料理店「osteria dieci(オステリア ディエチ)」が、愛犬家の人気を集めています。あくまでも本格的な北イタリアの郷土料理を提供する同店が愛犬家に愛される理由とは?そして同店が進め「ペット同伴飲食店としての取り組み」とは?
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イタリアの食文化そのままの喜びと感動を
「osteria dieci」は、イタリア・ミラノでグラフィックデザイナーとして活動していた両角由美さん(現支配人)とシェフの須永健太郎さんが出会って意気投合、帰国後の2015年に、麻布十番に開いたお店です。
麻布十番の「十」にちなみ、dieci(イタリア語で10)と名付けた同店では、リゾットやカツレツ、ポレンタやトリッパなど主にミラノ近郊で食べられている北イタリアの郷土料理とワインを提供。
本場仕込みの確かな味が評判を呼び、オープンからわずか半年で在日イタリア商工会議所の認定機関よりAQI認定(※)を授与されました。
※イタリア料理の伝統的なレシピを遵守し、イタリアの文化とホスピタリティーをお客様にお伝えする努力をしているイタリアンレストランにのみ与えられる認定
(上)イタリア直送の生ハムやサラミ
(左下)ミラノ風仔牛スネ肉の煮込み
(右下)サマートリュフのパスタ(季節限定)
「イタリア人は『何を食べるか』だけでなく、『共に食べる』ことをとても大切にしています。
毎日、家族や友人と食事を楽しむ時間をもつことによって、その日の出来事を共有し、共に人生を楽しむのです。
osteria dieciでは、そんなイタリアの食文化が持つ楽しさや豊かさ、喜びや感動を皆様にお伝えしたいと考えています」と両角さん。
店内では本場イタリアのオステリア(気軽な食堂)の雰囲気を再現、本格的な料理を供しつつも、肩肘張らずに「共に過ごす時間」を楽しめる店作りを心がけています。
愛犬との外食を『日常』に
Osreria dieciの看板犬・メイくん
そして、osteria dieciが「イタリアから日本に伝えたい」と願っていることが、もう1つあります。
それは、「愛犬と一緒に外食を楽しむ文化」です。
「イタリアでは、一部の超高級レストランは別として、一般的なレストランなら愛犬の同伴OKが当たり前。
大切な家族の一員である愛犬と外食をするのはごく日常的なことで、私自身、愛犬のメイと一緒にいろいろなお店で豊かな時間を過ごすことができました。
でも、日本では店内に愛犬を同伴できるお店がまだまだ少ないですよね。
osteria dieciでは、日本でもイタリアやヨーロッパのように愛犬と外食が楽しめるお店が増えることを願って、愛犬をお迎えし、愛犬との食事の楽しさをSNSなどで積極的に発信しています」と両角さん。
愛犬用メニューの一例(税別330円~)
その思いを「ペット同伴飲食店としての当店の取り組みについて」として、お店の公式HPに明記し、単なるドッグカフェとしてではなく、あくまでも本格的なレストランとしてペットを迎える心構えを率直に伝えています。
同時に、店内では各テーブルの間隔を広めに確保し、全席禁煙を徹底するなど、愛犬連れでも過ごしやすい環境を整備、上質なチキンやビーフなどを使ったシェフ心づくしの愛犬用メニューも、常時用意しています。
そんな両角さんとシェフの想いは、少しずつ愛犬家の間で評判を呼び、今では客の8割以上が犬連れという日も珍しくありません。
「店内での愛犬の過ごし方は基本的に飼い主さんにおまかせしています。小型・中型犬はなら各自マットやシートを敷いていただければ、椅子の上に乗せていただいてもかまいませんし、カートに乗せたままお食事を楽しまれても問題ありません」とのこと。
店側で特にルールを設けているわけではなく、いわば飼い主さんの良識に任せている状況ですが、これまで犬同士のトラブルはほとんどなく、むしろ隣のテーブルに座った客同士で話がはずみ、店内全体が和気あいあいとした雰囲気になることがほとんどなのだとか。
中には、同店で知り合ったことがきっかけで仲良くなり、愛犬連れでおでかけをするようになったグループもあるそうです。
シェフ手作りのジャーキーも大人気
そして、osteria dieciに集まる愛犬たちにとってのもう1つの「お楽しみ」が、シェフ自ら作り上げるジャーキー。
チキンや鹿肉など新鮮な素材の味が生きたジャーキーは、愛犬の食いつきも抜群で、おやつやご褒美にぴったり。
もちろん無添加・無香料で、安心して与えることができます。
小分け容器に入れて販売されているので、お土産やプレゼントに購入する人も多いそうです。
持ち運びに便利な容器入りで販売中(1つ400円税別~)
自身も大の愛犬家で「愛玩動物管理飼養士2級」や「わんごはんマイスター」の資格も持つ両角さんは、愛犬の食事や効果的なご褒美の与え方などについての質問にも答えてくれる心強い存在。
接客の合間に、お客様から愛犬に関する相談を受けることも多く、「今後はお店で愛犬と食に関するイベントや勉強会を開催できれば…」と話していました。
本格的な料理を肩肘張らずに、愛犬と一緒に楽しめる「osteria dieci」。
愛犬との外食の楽しみを発信し続ける同店の試みは、少しずつ、でも確実に広がりつつあるようです。
皆さんも是非、極上のイタリア料理と愛犬との豊かな時間を楽しみに、でかけてみてくださいね。
おわりに
愛犬連れのお客様が多いosteria dieciですが、もちろん愛犬連れではない方もたくさん利用されます。
お店では愛犬用と人間用の食器を明確に使い分けるなどして、愛犬連れではないお客様への配慮も徹底しています。
犬好きな人もそうでない人も、同じ空間で快適に楽しく過ごせるよう、愛犬連れで訪れる際にはマナーの遵守を心かけたいものですね。
なお、osteria dieciでは定番メニューの他に季節ならではの食材を使った限定メニューも豊富。
最新情報は、下記公式HPやインスタグラム等で確認してくださいね。
<DATA> osteria dieci
【住所】東京都港区麻布十番 2-8-15 1F
【電話】03-3453-4021
【営業時間】
水〜金:17:30 - 22:00(L.O 21:00)
土日・祝日12:00 - 15:00(L.O 14:00) 17:30 - 21:00(L.O 20:00)
【定休日】毎週月、火
【アクセス】東京メトロ南北線「麻布十番」駅 徒歩5分
【愛犬用サービス/メニュー】お水、犬用食器/チキングリル330円、牛肉のグリル495円、豚ハツのグリル495円(その他メニューあり)大型犬用ダブルは全て料金 + ¥200
【駐車場】なし
【HP】http://buzcre.com/dieci/
ライタープロフィール
相山 華子 Hanako Aiyama
報道記者を経てフリーのライターに。雑誌、企業広報誌、Webなどで主にインタビュー記事を手がけている。仕事でもプライベートでも「いろんなところに行って、いろんな人に会う」のが信条。好きな旅のスタイルは鉄道旅。最近は家族で秘境駅巡りを楽しんでいる。大型犬好きで、これまでに飼った犬種はドーベルマンとラブラドール・レトリバー。
コンテンツ提供元:愛犬と行きたい上質なおでかけを紹介するWEBマガジン Pally