愛犬はトイレが覚えられない?できない理由としつけ方
「犬のトイレのしつけ」は飼い主さんを悩ますしつけの一つです。市販のスプレーやしつけ教室に通ってみてもできないと諦めてしまっている人も少なくないのではないでしょうか?今回はトイレのしつけ方についていくつか方法をご紹介します。
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犬のトイレのしつけができない理由
犬がトイレを覚えないと困っている飼い主さんは少なくないでしょう。
犬にとっても排泄は気持ちよくしたいものです。
もともと犬という動物は巣穴で暮らしていました。
巣穴は雨風をしのぎ体を休め、子育てをする場所でもあります。
敵から見つかりにくい住処ではありますが、利点ばかりではありません。
巣穴の中は衛生環境が悪く、菌が繁殖してしまうと病気になる恐れもあるため命に関わることもあります。
そのため犬はできるだけ寝る場所から離れた場所で排泄したい生き物なのです。
生まれたばかりの子犬が自分で排泄できないのも巣穴を汚さないため。
母犬が舐めて排泄を促し、そのまま母犬が舐め取ることで巣穴を汚せずに済みます。
また、犬はにおいだけでなく足の裏の感覚でトイレを認識しているともいわれています。
外では柔らかい土の上や草の上ですることが多いですが、家の中ではカーペットや洗濯物などトイレシート以外にも柔らかいものがあります。
そのため間違えて粗相してしまうことが多いのです。
一度臭いのついたところでは繰り返し粗相をしやすいので、しっかり洗濯をするか、買い替えてしまうのも方法の一つです。
トイレの場所は犬が落ち着ける場所にある?
犬がトイレをきちんとできないのには、「トイレの場所をまだ認識できていない」という他に「周りの環境」なども大きく影響してきます。
犬のトイレは家のどんな場所にあるでしょうか?
犬も人間同様にきれいで落ち着ける場所でないと気持ちよく排泄できません。
特に野生の動物にとって「睡眠」「食事」「排泄」の時というのは無防備になりやすく狙われやすい時でもあります。
犬であっても玄関やテレビの近く、人の行き来が多い通路などでは落ち着いて排泄できないこともあります。
また、寝床や食事をする場所とトイレが近い場合も粗相をするきっかけになってしまいます。
子犬のうちはケージの中にトイレを入れて覚えさせることは良いことですが、ある程度トイレシートでできるようになったら、寝る場所とは離れた場所にトイレの場所を用意してあげるといいでしょう。
しつけ方のポイント
なかなかトイレを覚えられない理由として「叱るが褒めない」ということがあります。
犬が粗相をした時には叱るけれど、きちんとできた時にたくさん褒めていますか?
犬は起こってしまった過去の出来事はいくら叱られても理解できません。
仮に粗相をしている最中に叱ってしまうと「トイレをすること自体」を咎められていると勘違いし、家の中では排泄しなくなってしまう子もいます。
大切なのはきちんとできた時にたくさん褒めることです。
子犬はまだ長く我慢することができないので、食事後や運動後、睡眠後に排泄しやすくなります。
排泄するタイミングがあらかじめわかっていれば、そのタイミングでトイレの場所に連れていくことで失敗させることもありませんし、褒めることもできます。
もう一つコマンド(示指語)を教えるということもできます。
例えば、私たちは梅干しやレモンを見たり想像すると唾液が出てきますよね。
これは酸っぱい物を食べると唾液が出るという経験から、実際には食べていなくても唾液が出てしまいます。
犬も同じで、排泄の時に「ワン・ツー、ワン・ツー」など毎回同じコマンドを聞くと、そのコマンドを聞くだけでトイレに行きたくなるのです。
もちろん、溜まっていないときにはいくらコマンドを言っても出ませんが、旅行などで自由に排泄をさせてあげられない時にはコマンドを教えておくととても便利です。
成犬からトイレのしつけ直しは長期戦
子犬の頃に諦めてしまったトイレのしつけを、成犬や老犬になってからしつけ直したいという人は少なくありません。
結論から言うとしつけ直しはできます。
しかし、人間とは違い犬は言葉の意味が理解できません。
「トイレの場所は今日からここね」と言っても伝わりませんよね。
数年間当たり前にしてきた行動を、急に変えることはとっても難しいことですし、言葉では伝えられない分時間がかかります。
人間も海外へ旅行に行くと文化の違いで戸惑うことがあると思います。
言葉も通じない国ならなおさらです。
「しつけのし直し」は犬の年齢や性格などによっては、早く新しいルールを覚えてくれる子もいますが何年もかかることもあります。
犬にとっても飼い主にとっても根気がいるため少なからず負担になると思います。
人間側の工夫や対応で解決できることであるなら無理にしつけ直す必要はないとも思います。
まとめ
トイレのしつけは、失敗したときに叱ったり小言を言ったりせずに静かに片付け、できたときに褒めることが大切です。
とはいえ、生理現象であるためオスワリやフセのようにおやつを使って行動を誘導することはできません。
褒める機会を増やすには、できる限り失敗させないように準備することが大切です。
コンテンツ提供元:愛犬と行きたい上質なおでかけを紹介するWEBマガジン Pally