猫びより
【猫びより】【ウチのコへんてこ自慢】何かがおかしい。めーちっさいさんのフィギュアの世界(辰巳出版)

【猫びより】【ウチのコへんてこ自慢】何かがおかしい。めーちっさいさんのフィギュアの世界(辰巳出版)

SNSで出回るオモシロ画像をもとに粘土作品を制作する「めーちっさい」さん。その“完成度”の高さから、Twitter上で爆発的に拡散されることも度々です。多くの作品のモチーフとなっているのが猫。……って、これってホントに猫ですか!?(猫びより 2020年1月号 Vol.109より)

  • サムネイル: 猫びより編集部
  • 更新日:

猫であって猫でない、いや猫以外の何者でもない……。「見たまま」を追求するあまり常軌を逸してしまった作品世界に、ようこそ。

「ストリートビュー猫」

「ストリートビュー猫」
海外のGoogleストリートビューで発見された“新種の猫”をフィギュア化。
下が元となった画像。どう見ても猫ではないのに、猫にしか見えない、めーちっさいさんの真髄ともいえる作品

「頭無猫」(裏

「頭無猫」(裏)
Twitterフォロワーの@ananas_millさんの愛猫写真(下)をもとに作成。
気持ち良く寝転ぶ猫の、当然裏にあるだろうと思われた頭部は、ない

「頭無猫」


猫と信じよ

下画像の「猫のたまご」。あなたも自宅で、道ばたで、一度は目撃したことがあろう、猫のあの姿である。上の写真のように卵パックに入れても何の違和感もないが、同時に、どこからどう見ても、みんながよく知っている、猫のあの姿だ。

「猫のたまご」

「猫のたまご」
卵と猫は相反しないことが、おわかりいただけただろうか

「猫のたまご」

「猫のたまご」

「液体猫」も「猫フライ」も「ターキー猫」も、きっとどこかで目にしたことがあるはずだ。猫のとろみ、香ばしさ、食欲をそそるフォルムは、誰しも思い当たる節があるだろう。

「液体猫」

「液体猫」

「猫フライ」

「猫フライ」
猫フライの単体を前方から。こういう猫、よく床に転がっていますよね

「ターキー猫」

「ターキー猫」

「ターキー猫」(裏)

「ターキー猫」(裏)
毛づくろいをしている猫……ではなく、「ターキー猫」。
確かに裏から見ても頭が見当たらない。でも、どう見てもこれは猫だ

これらの作品を制作する「めーちっさい」さんは、生まれながらに猫とともに暮らしてきた生粋の猫男子だ。普段からネットで猫画像ばかり見ているうちに、いつの間にか猫作品が増えていたという。「丸っこい体ににちょんちょんと耳が付いているフォルムがたまらなく好きです」と屈託なく猫愛を語るが、ご覧の通り、そのちょんちょんと付いた耳がない作品も多い。

「猫フライ盛り合わせ」

「猫フライ盛り合わせ」

明らかに不可思議な生き物(食べ物)になってしまっている猫たち……。しかしそこに妙なリアリティを覚える。現実と妄想を行き来するようなこの作品世界に、脳内が混乱している読者も多いだろう。
「自分は今、何を見せられているのだ……」

大丈夫、それが正しい感想だ。でももう一度見てみてほしい。ほら、やっぱり猫以外の何者でもない。

作品・写真 めーちっさい
Twitter:@meetissai

子どもの頃に友人から譲り受けた愛猫「エイト」(推定11歳♂)


子どもの頃に友人から譲り受けた愛猫「エイト」(推定11歳♂)と生活をともにする。曰く「生まれた時から猫がいる環境に育った自分にとって、初めて自分の手で家族に迎え、初めて子猫から見てきた猫なので弟のような存在」だが、「あまり奇抜なことはしない猫なので作品にしたことはないですね」。とても穏やかな性格だが、床に落ちている服などに異様に警戒したりする変な猫、とのこと

Text by Kobayashi Yuko

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