【チワワスタイル】【キミがいてボクがいる】My Dog! My Style!(その1)
笑って、甘えて、喜んで、ヤンチャして、たまに叱られて……。楽しく、愉快なチワワさんの毎日を、ちょっと拝見! どんな暮らしぶりかドキドキワクワク!!(チワワスタイル Vol.28より)
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【From Tokyo 水野麻紀さん+ぴゅん】ビビリ屋の王子様が母を泣かせた先には……
艶々の毛並み、透明感のあるスモーキークォーツのような瞳が印象的なぴゅん(オス・9歳)は東京都にお住まいの水野さんご夫婦と一緒に暮らしている。警戒心が強く、ちょっと内弁慶なところがあるらしい。自分より小さな犬には強気で“オレ様”に変身するとは飼い主さん談。
「主人の友人がみんな犬を飼っていて、ウチも飼おうよ、と言われたんです」と笑顔で話す奥様の麻紀さん。
ビビリ屋の王子様が母を泣かせた先には……
実は麻紀さんは幼い頃、犬に噛まれた経験があり犬は苦手だった。散々悩んだ挙句、一念発起した麻紀さんは超小型のプードルみたいに小さな犬なら大丈夫かも……とペットショップへ出かけた。何度かペットショップに通っていると麻紀さんの心を鷲づかみにする子犬に遭遇。
ぬいぐるみのぴょんにリードを付けて散歩に行くフリをすると、大慌てで部屋の隅から出てくるぴゅん。散歩に誘っても一向に動かない時の裏技です。
「この儀式、何とかして~」
「不敵な笑みを浮かべ、ひとくせある、“ただ者”じゃないなっていう雰囲気が漂っていて、ひとめで気に入りました。フワフワな白クマの赤ちゃんみたいで本当にかわいかったんです」
すっかり心を奪われた麻紀さんは即決。そうして、純白の赤ちゃんチワワだったぴゅんは、水野さんご夫婦の元に迎えられたのである。
うひゃひゃひゃ~。くすぐったいのか、気持ちがいいのか、身をくねらせて大喜び! 水野さんが手を止めると真顔で「もっと、もっと~」と催促するのが、かわいい。
さて、小さな家族を迎えてから生活が一変。人間の子育て同様、心配や不安を抱える新米ママの悪戦苦闘の日々が始まるのである。
ぴゅんが生後8ヶ月を過ぎた頃だった。それまで順調だったはずの子育てに暗雲が立ち込めてきたのだ。
「急に吠えるようになってしまったんです。家のチャイムはもちろん、道ですれ違うすべての人と犬に飛びかかるように吠えまくり、あやまってばかりの毎日で涙が出ました」
緑あふれるベランダガーデンで、ちょっとティータイム……。ウン!? ぴゅんは退屈この上ないらしく「つまんないよ~」とかわいく抵抗中。で、結局、ティータイムはどうなった?
やがて、しつけ教室に通い始めたのだが、教室で先生の言うことは聞くけれど、家に戻るとちっとも言うことを聞いてくれないぴゅん。3歳までに何とかしなければと焦った麻紀さんは、次々にしつけ教室を替えていった。それでもあまり効果なし。そんな矢先、負けん気が強く、ケンカを売りまくっていたぴゅんに友達犬ができた。
「友達犬のおかげでしょうか。それまでの噛みつくような吠え方をしなくなりました。とりあえずエラそうに吠えたりすることもありますが、反対に吠えられてシュンとなることもあり、落ち着いてきました」と、麻紀さんは胸をなでおろした。
狭い所が大好きなぴゅんにとって小さなバスケットは居心地のいい空間なのかも。何か女の子みたい!?
涙するほど戸惑い、不安に押し潰されそうになった悪戦苦闘の日々は懐かしい思い出となり、今ではウソのように穏やかでゆったりした時間が流れている。
とは言え、ぴゅんのマイペースで気まぐれ、ちょっぴりわがままな王子様ぶりはまだまだ健在なのだ。
6回の渡仏経験あり お楽しみはまだ続くよ!
すっかり、ぴゅんにメロメロになってしまった麻紀さんは、いつでも、べったり一緒にいたいと思っている。でも、ぴゅんは自由気ままに過ごしたいらしく、クローゼットや棚の下など物陰に潜んでいるのが好きなのだとか。そうして、物陰からじっと麻紀さんを観察しているらしい。ベタベタしないクールな男の子と思いきや、雅司さんにはベッタリ。人を見て行動する、そんなちゃっかりしたところも丸ごと大好きなのだと麻紀さん。
ジャジャーン♪ 羊毛フェルトのぴゅんとツーショット。ドキッとするくらいそっくりさんだね!
フラワーデザイナーの麻紀さんは1年に1回、パリの蚤の市に出かける。しかも、ぴゅんも麻紀さんと一緒に6回も渡仏しているのだとか。
「バッグに入れて機内持ち込みOKの外国のエアラインをいつも使っています。おとなしくて、隣の人が気づかないこともけっこうあります。ぴゅんと、もっともっとたくさん旅行に出かけたいですね」
マイペースのぴゅんは、撮影の合間に座りながらうたた寝。そして出番が来ると何事もなかったようにサッとポーズを取ってくれるのです。まるでプロのモデルみたい!?
好きなもの
ずーっとマッサージしてて! というくらいマッサージが大好き。ご主人の雅司さんがマッサージを受けていると「次は、ボクね」と必ず順番待ちをして、そこから一歩も動きません!
苦手なもの
歯ブラシを見ただけで、部屋の隅やテーブルの下に逃げ込むが、あっさり捕まっちゃうのがぴゅん。歯ブラシが口の中に入らないように必死に抵抗しても無駄だと思うよ……。
ファッション拝見
ぴゅん専用のクローゼットコーナーには洋服や小物がオシャレに飾られている。子犬の頃から散歩に行く時は必ず洋服を着て出発。脱ぐ時はちゃんとバンザイをしてくれる。
水野家が考えるぴゅんの序列
ちょっと厳しいけれども、いざという時に頼りになる母親的存在の麻紀さんが1番。次はご主人の雅司さん。絶対嫌なことをしない、やさしい父のような兄のような存在。最下位はぴゅん。わがままをいっぱい聞いてもらえるものね~。
Text:Masako Komuro
Photos:Miharu Saitoh