【Shi-Ba】【すでにそのかわいさが罪ですが…】勝手に決めちゃう!現代日本犬・7つの大罪(その1)
人間のあらゆる罪の根源となる“7つの大罪”を編集部が勝手に犬に置き換えてみた。いろいろな欲とか、怠惰とか、嫉妬とか。読者犬たちのゆる~く微笑ましい「大罪」について、早速見てみよう!あ、ちなみに本来の“7つの大罪”は順番も重要らしいけど、犬なんでその辺は大目に見てね!(Shi-Ba 2019年3月号 Vol.105より)
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犬たちの愛らしい罪状をとくとご覧あれ〜
日本犬は、よく「飼い主に忠実」と言われる。けれど、飼い主からすると、「聞こえているのにぜんぜん言うこと聞かないやんけ!」と解せないこともちょいちょいあるものだ。名前を呼んでも気分が乗らないと来ないし、イタズラを知らん顔でごまかす、オヤツの時だけ愛想を振りまくなどなど……皆さんのお宅でも思い当たることがあるのでは!?
そこで今回、キリスト教における人間の「七つの大罪」になぞらえて、犬たちが日々犯している罪を飼い主さんから告発してもらったところ、出るわ出るわ罪状が。
さあ犬たちよ、今日こそ汝の罪を数えたまえ〜。
あ〜そこそこ〜
7つの大罪とは……?
キリスト教において、人間のあらゆる罪の根源となる七つの欲望、すなわち傲慢・嫉妬・憤怒・怠惰・強欲・暴食・色欲のこと。映画『セブン』や漫画『七つの大罪』のモチーフとしても有名。
怠惰
ダラダラとなまけること。だらしなさ。ものごとに対する無関心・無感動も含む。
暴食
常軌を逸して無闇に食べ物をむさぼり食べること。食欲にブレーキが効かない。
強欲
欲が強すぎること。主に物欲が強い状態を指し、色欲とは区別されている。
色欲
性的な欲望のこと。種の保存のための繁殖行動とは別に、主に快楽を追求する状態を指す。
傲慢
プライドや自己愛が強すぎて、驕り高ぶること。しばしば人をないがしろにすることがある。
嫉妬
自分にないものを持っている人を妬むこと。恋愛や友情など人間関係で生じることが多い。
憤怒
非常に激しく怒ること。他者に対して攻撃的になることも多く、時に暴力性をともなう。
4匹の罪犬
寿々
栃木県
渡辺寿々(メス・5ヶ月)
渡辺家にとって2代目の柴犬。先代犬は人が苦手だったので、人好きの犬に育てようとあちこち連れ出した結果、見事人見知りしない性格に成長中だ。特に外では猫をかぶってかわいさ倍増になる「あざとい系女子」だそう。
こはく
埼玉県
黒田こはく(オス・6歳)
最初はメスを飼おうとブリーダーを訪れた黒田さん夫妻だったが、会ってみてピンときたのがオスのこはくだった。マイペースでおとなしく甘えん坊。ドッグランでケンカしている犬たちの仲裁に入る優しい一面もある。
ゆず
神奈川県
小島ゆず(メス・5歳)
鼻ぺちゃ犬が好きで、パグを飼おうと思っていた小島さん夫妻が、ペットショップでたまたま抱っこしたゆずのかわいさに胸撃ち抜かれたのが出会い。その後生まれた娘の陽葵ちゃんのことは、妹と思っているとかいないとか!?
まる
神奈川県
遠藤まる(オス・1歳)
家族の中でお母さん、お兄ちゃんは小型犬希望だったが、妹の乃愛さんの熱望により柴犬のまるが遠藤家の一員になった。フレンドリーで誰にでも寄っていく性格。寒がりで、散歩を嫌がる時もあるそう。
第一の罪【怠惰】という名の甘えん坊
犬だって、いつでも元気ハツラツ飛び回っているわけじゃない。たまにはダラダラなまけたい気持ちもわかる。そんな姿に飼い主は結構いやされるしね。
怠惰な様子さえも微笑ましく見守る飼い主はある意味、神!?
日本犬の「怠惰」といえば、まず第一に思い浮かぶのが散歩拒否。行きたくない理由は、「すごく寒がりで」(まる)、「雨の日に」(ゆず)などいろいろだ。
ゴキゲンで散歩に出ても、「後半になると妻に抱っこを要求してきます」というこはくのようなパターンもある。
また、一緒に楽しもうとした遊びでも、途中で飽きたり飼い主を上手に利用したり。ボールを投げても、追いかけるだけで持って来なかったりして、結局飼い主の運動量の方が多くなっている、という声は、どの家族からも聞かれた。
これは「日本犬は飽きっぽい」とよく言われるように、犬種ならではの個性と思ってあきらめるしかない!? 飼い主に彼らを付き合わせた時のウンザリ顔も、また味わい深いので良しとしよう!
罪の重さ【重】
歩き疲れたんで休憩で〜
散歩中に座るともう動きません
そもそも「お散歩だよ」と声をかけても喜ばないゆず。特に雨の日は動かざること山のごとし。天気のいい日に出かけても、公園でちょいちょい座り込んで、居間のようにくつろぐ。
罪の重さ【軽】
この体勢、ラクでいいよ
散歩後の足拭きは全身脱力でお任せ
散歩の後の足拭きを嫌がる犬は多いけれど、こはくは「全身の力を抜いてだらーんと甘えます」と奥様。でもご主人がすると脚で蹴って遠ざけるそう。
罪の重さ【中】
いちばん気持ちいい所知ってるよん
部屋の特等席でまったり居眠り
リビングの中で一番日当たりがよく、ホットカーペットもある一角を、いつも独占して寝る寿々。まったり……。
罪の重さ【軽】
ん、よろしく♪
ブラッシングは至福のひととき
寿々がブラッシングしてもらう時は、庭のテーブルの上が定位置。マッサージ中のマダム的な優雅なご身分だ。
罪の重さ【中】
そっちには行きませんよ
散歩はしたいけどそっちは行かないよ
こちらは散歩大好きなこはく。でも動物病院など行きたくない方向へ連れて行かれそうになると、座り込みでボイコット。テコでも動きません!
罪の重さ【軽】
これ、ハマる~!
オモチャ遊びも寝転がったままで
オモチャ大好きなまる。家族に遊んでもらうのも楽しいけれど、ひとり遊びだと、寝転がってオモチャをカミカミ……。なんか無邪気でいいね。
第二の罪【暴食】という名の食いしん坊
食欲は、三大欲求のひとつ。おいしいものを食べるのは、人間にとっても犬にとっても最高の幸せ! でも、食べすぎは体にもお財布にもキビシい……。
他の犬のオヤツ、人間の食べ物 隙あらば食べようと狙っている!
人間なら「ちょっと太ってきたからダイエットしなきゃ」と自己管理できるけれど、そもそも犬には満腹感というものがないそうだ。だから飼い主さんの食事コントロールが重要になるのだけれど、あの手この手で食べ物をゲットする愛犬にはお手上げのお宅も多いもの。
「家族が食事中、ゆずはテーブルの下で待機していて、何か食べ物が落ちてこないか狙ってるんです」と、小島さん。また子供は上手に食べられないことも多々あるので、より対策が難しそう。散歩で出会った別の犬の飼い主さんに、オヤツをねだったり、道端に誰かが捨てたフライドチキンの骨を拾い食いしたり(ホント危険!)。スマホ見ながらの散歩なんてご法度だ。
最大の罪とは!? 小島ゆずの場合
オヤツがあればシッポを振る「ツンデレ食いしん坊罪」
「いつもは名前を呼んでも来ないし、シッポもぜんぜん振りません。帰ってきた時と、オヤツをもらう時にだけシッポを振ります(笑)」と小島さん夫妻。
好きなオヤツは果物で、出されると「ガツガツ食べる」食いしん坊だそう。「ゆずが自分でゴハンを残しておいてある時に、娘がその器を触ると焦って食べようとする」など、食の探求に余念がないところが犬っぽい罪かも!?
罪の重さ【重】
いつもおいしそうなにおいがするんだよねー
人間の食べ物にも興味津々
「テーブルにのぼっちゃダメ」と言われているのに、家族がいなくなった隙にすばやく乗って食べ物を探してしまうゆず。見つかると知らんぶりでごまかす。
罪の重さ【重】
この木、いい感じ〜
目を離すと庭木の肥料をパクパク
寿々が食するのは、庭の植木にまいている肥料の油カスやウッドチップ。庭に出るとパクッとくわえてしまうのが悩み。お腹壊すなよ~!
罪の重さ【中】
今日もくださいな♥
犬友達のオヤツを無限におねだり
ゆずの家の近くの公園で、よく出会う犬友達の飼い主さんを見つけると、「ゆずがおねだり→オヤツをくれる」という無限ループに。気前いい人には愛想いい!
罪の重さ【軽】
とんできました!
オヤツにだけ犬まっしぐら
黒田家のキッチンの奥にあるのはこはくのオヤツコーナー。ここで「こはく~」と呼ばれると、いつも以上の速さで走り寄る。
Text:Natsuko Kobayashi
Photos:Masayuki Satoh、 Michio Hino、Miharu Saitoh
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