【獣医師監修】犬が抱っこを嫌がる! 抱っこの慣らし方と正しい抱き方

愛犬が抱っこを嫌がるのはなぜなのでしょうか。嫌われている?それとも抱き方が悪いの? 抱っこの慣らし方と正しい抱き方を学びましょう。

  • サムネイル: PECO編集部
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

小さい頃から抱っこされる経験が多い室内犬は、何か嫌なことをされそうなとき(爪きり、耳掃除など)、興奮しているときなどは嫌がって逃げることもあると思いますが、通常は比較的抱っこを嫌がることはないと思います。
ただ、大型犬は抱っこそのものが大変ですし、中型犬も小型犬に比べると頻繁に抱っこをする機会は少なくなるでしょうから、抱っこに慣れていない犬は多いかもしれません。
また、抱いていて落とされた経験がある、抱き方が悪く痛みが生じる、という場合は抱っこをとても嫌がることがあります。
できれば嫌がることを無理にしたくはありませんが、動物病院で診察を受けるときなど、飼い主の抱っこを嫌がらない方がスムーズに終了することもありますので、この機会に抱っこについて考えてみてはいかがでしょうか。

慣らし方

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犬にとって、抱っこという行為は地に足がついていない状態のため、不安を感じてしまうことがあります。そんな状態から徐々に慣らしていきたい場合は、抱っこが良いことというイメージを与えていくのがいいでしょう。まずは愛犬が自分から飼い主の膝の上に乗るようにすることからスタートします。

愛犬を呼んで、最初はおやつで誘導しながら膝に乗せるようにします。このときに「ひざ」などの声を合図にして覚えさせるのもいいでしょう。膝の上に乗ったら、ご褒美のおやつをあげます。次に優しくなでてからご褒美、少しずつ体を密着させてまたご褒美を与えます。今度はゆっくりと持ち上げて、そしてご褒美です。この慣らし方によって抱っこと良いことが結びつき、愛犬は抱っこをされることが好きになってくれるはずです。

正しい抱き方は?

犬の抱っこは、大きさによって仕方に違いがあります。小型犬、中型犬、そして大型犬の正しい抱き方を覚えましょう。

小型犬の抱き方

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膝の上に乗せ、利き手を犬のお尻の方から前足の中間にまで持ってきて、犬の側面を人の胸につけるようにして安定させます。次にもう片方の手で犬全体を包み込むように抱きます。小さい子どもを抱き上げるときのように、両脇に手を差し込んで持ち上げると痛みが生じることがありますのでやめましょう。

中型犬の抱き方

小型犬の抱き方、大型犬の抱き方、どちらでも応用できます。やりやすい方を試してみましょう。

大型犬の抱き方

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犬をソファーの上など低めで安定した場所へ誘導します。犬に高さを持たせることで抱き上げるときの負担が軽くなります。犬の方へ体を近づけて、できるだけ犬の側面に面積が多くつくようにします両手を広げて腕全体で犬の後肢の膝裏のあたりと、前肢の付け根のあたりを抱え込むようにして持ち上げます。胸の上に犬の体重を一部預けるように抱き上げると、大型犬でもちょっと楽に抱っこできます。

お助けグッズ

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愛犬が小型犬だとしても、抱っこしたまま歩き続けるのはちょっと辛いですよね。小型犬ならすっぽり入れられて気軽にお出かけができる犬用抱っこ紐は持っていますか? 犬用抱っこ紐にはリュックタイプと斜め掛けタイプがあります。おすすめのリュックタイプは両肩で愛犬の体重を支えることができ、飛び出し防止用のストラップや犬の顔を隠すカバーがついていて便利です。通院やサロンの送り迎えなどのお出かけに使いやすいですよ。愛犬があくびをするほど心地よく過ごせる抱っこ紐を選んで、気ままなお出かけを楽しみましょう。

正しい抱っこの方法を飼い主が覚えたら、愛犬は抱っこが好きになっていくことでしょう。大切なワンちゃんをしっかり優しく、そして正しく抱っこしてあげてくださいね。

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