【獣医師監修】トンキニーズの特徴や性格、飼い方について
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【獣医師監修】トンキニーズの特徴や性格、飼い方について

美しい目の色と、手触りの良い毛並みを持つトンキニーズ。シャムとバーミーズの良いところが融合された猫は、すぐに人気者になりました。そのトンキニーズ、じつは一度繁殖に失敗している猫なのです。

  • サムネイル: PECO編集部
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

トンキニーズの歴史

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トンキニーズは、シャムとバーミーズを交配させることで人為的に作出された猫です。1950年代、アメリカやカナダのブリーダーが繁殖を始め、ゴールデン・サイアミーズと呼ばれていましたが、完成することができずに繁殖はいったん中止されました。

1960年代に入ると繁殖が再開され、シャムとバーミーズの良いところを受け継いだトンキニーズは多くの愛猫家から注目を集めるようになり、現在でも高い人気を誇る猫の一種となっています。キャットショーにも数多く参加して、上位入賞を果たすなど、人気と実力を兼ね備えた猫といえるでしょう。

トンキニーズの特徴

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トンキニーズの体躯は中型、筋肉質でがっちりした体格を持ち、頭部はくさび形で耳は少し離れ、目は少し吊り上がったアーモンド形をしています。トンキニーズの祖先のひとつがシャムであることから、シャムと同じシールポイントを持つトンキニーズも多いですが、全体的にシャムよりも丸みを帯びたラインが特徴的です。重量感のある体躯と素晴らしい毛触りから、「ミンクのコートを抱えているよう」と例えられることも多いです。

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そのトンキニーズは、ポイントを含む固有のコートパターン以外にもチョコレート、ライラック、ブルーグレー、シャンパンなどの毛色を持ち、パターンと毛色の組み合わせが70通り以上にもなるといわれています。

トンキニーズの性格と上手な付き合い方

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トンキニーズは、活発かつ何にでも興味を持つなど好奇心が強く、大胆な一面も持っています。また、家族はもちろん、ほかの動物とも仲良くできる性格です。仔猫の頃から一貫して、人見知りの少ない無邪気な性格をしているので、成猫になっても人懐こさを発揮します。

トンキニーズと長く快適に暮らすためのヒント

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このように、トンキニーズは好奇心が強いことから、外へ出ていってなかなか帰ってこなくなる可能性があります。とはいえ、犬のような賢さも持ち合わせているので、飼い主が投げたボールを持ってきたリ、リードをつけて散歩ができたりといった面もあります。飼い主とコミュニケーションをとるのが大好きな猫なので、積極的にしつけを行うとよいでしょう。

その好奇心の強さは、家の中で飼っていても事故を引き起こすことがあります。水回りから流れ出ている水は、トンキニーズの大好物です。とくに、仔猫のうちは大事故になってしまうことがあるので、水が溜まっている場所に転落しないように気をつけましょう。

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トンキニーズの被毛は短いので手入れは難しくありませんが、定期的にブラッシング、もしくはコーミングをしてあげましょう。

また、シャムとバーミーズという遺伝性疾患が非常に多い猫を祖先に持つことから、繁殖の段階で慎重な交配を行うことで、ブリーダーたちは遺伝性疾患の排除に努めてきました。その努力の結果、近縁といわれる猫種の中でもっとも遺伝性疾患が少ない猫種になりました。

個体差はありますが、平均寿命も比較的長い12~16歳程度といわれています。とはいえ、一般的な猫が患う病気になる可能性は当然あります。10歳を過ぎたシニア猫になると、尿路結石や腎臓病、心臓疾患や関節炎など、高齢化に伴ってかかりやすい疾患は増えていきます。

トンキニーズは活発な猫ですが、このような疾患を患うと明らかに運動量が減り、じっとしていることが多くなります。また、尿路結石や腎臓病の時は普段よりも水を多く飲み、おしっこの回数が増えます。そのような時は動物病院で診てもらった方がよいでしょう。

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