【獣医師監修】シャルトリューの特徴や性格、飼い方について

ロシアンブルー、コラットとともに「ブルー御三家」と呼ばれているシャルトリュー。フランス原産の猫で、青みがかった銀色の被毛が特徴的です。元フランス大統領のシャルル・ド・ゴール氏を筆頭として、多くの著名人に愛された「フランスの宝」について解説していきます。

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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

シャルトリューの歴史

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シャルトリューのルーツについては、はっきりとしていませんが、16世紀のフランスの文献には「灰色でカッパーの目を持つ猫」という記述があることから、その時代の近くにルーツがあると思われます。フランス・シャルトリュー派修道院で、書物をネズミから守っていたことから命名されたという逸話もありますが、じつはフランスにいた雑種の猫にペルシャの純血種などを交配して作られた猫です。その被毛は素晴らしすぎるがゆえに高額で売買されたことがあり、絶滅の危機に陥ったこともあります。

シャルトリューの特徴

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シャルトリューの体格は、広い肩幅に厚い胸を持ち、がっしりとしています。手足・首は短めで、体格がしっかりしているわりには足が細いのが特徴です。平均的な体重は4.5kg~6kg程度で大型に分類されます。また、メスよりもオスの方がかなり大きくなるのも特徴です。

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丸い頭、先に向けて細くなる鼻を持ち、口元が笑みを浮かべているように見えることから、「微笑み猫」とも称されています。目の色は、ゴールド、オレンジ、カッパーなど様々です。被毛の色は、ブルーもしくはシルバーのティッピングがいます。

シャルトリューの性格と上手な付き合い方

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シャルトリューの性格は穏やかで、かつ頭が良く洞察力があり、人間をよく観察しています。飼い主に甘えるのは好きですが、ほかの猫と比べて嫉妬深くはなく、さりげなくそばに寄ってくるという感じです。そのため、子どもがいる家庭との相性が良く、攻撃的な面もないことから多頭飼いにも向いている品種です。

シャルトリューと長く快適に暮らすためのヒント

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シャルトリューは運動量が多く大きい猫なので、キャットタワーを用意する時はしっかりしたものにしましょう。また、成長してもおもちゃ遊びが好きなので、いろいろなおもちゃを用意してあげましょう。

また、上述の通り嫉妬深くなく人間との関わりを好むことから、「犬のような猫」ともいわれる品種なので、コミュニケーションを兼ねたトレーニングにトライしてみるのもよいでしょう。

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比較的病気に強い猫ではありますが、絶滅の危機から救うタイミングでペルシャが導入されたため、ペルシャの影響がある病気を患う可能性があります。その中でも、のう胞腎という腎臓に細かい袋がたくさんでき、その中に水がたまるという病気のリスクを持っています。この病気を患うと、動きがだるそうになり、次第に息切れ・多尿といった症状がみられます。放置しておくと慢性腎臓病になり、死に至る可能性が高くなってしまいます。しっかりとした治療方法・予防方法が確立されていない厄介な病気なので、日頃から水分を多めに取らせて腎臓の負担を軽くするとともに、おしっこを我慢させないようなトイレを作ってあげましょう。

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被毛の手入れは、短毛ですが密集して厚く生えているので、週に数回のブラッシング、もしくはコーミングが必要になります。また、被毛が水をはじく特性を持っているので、きつい体臭になりがちです。仔猫のうちから、シャワーには慣らしておいた方がよいでしょう。日本の高温・多湿という気候では、皮膚疾患が起こりやすくなるので、清潔に保つようにしましょう。また、保温効果の高い被毛で全身が覆われているので、暑い日は熱中症になりやすい猫でもあります。室内で留守番をさせる場合は、適温・適湿を守れるような環境を作ってから出かけるようにしましょう。

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