猫に多い腎臓病。腎機能の喪失が少ない早期から、長期間使用できる国産療法食を

猫に多い腎臓病。腎機能の喪失が少ない早期から、長期間使用できる国産療法食を

高齢の猫に多い腎臓病ですが、その初期にはほとんど症状が出ずに、腎機能の75%が失われて初めて症状が現れると言われています。したがって、できるだけ早く発見し、適切な治療と食事や生活面でのケアをすることが大切だと考えられます。腎臓病の猫のための国産療法食について、日清ペットフードヘルスケア推進室の杉村拓哉さんに聞きました。

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高齢の猫は腎臓病が発症する割合が高い。

――「キドニーキープ」とはどのような製品でしょうか?

腎臓病の猫のために、たんぱく質、リン、ナトリウムを調整した療法食です。魚原料を使用して嗜好性にも配慮しているほか、「微粉砕原料」を使用していることも特長です。「微粉砕原料」は日清製粉グループ独自の技術であり、通常の粒子よりもさらに細かくすることで消化吸収性を高め、療法食の摂取量が少なくなりがちな腎臓病の猫へ配慮した設計にしています。

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――長期間使用できる栄養設計にするため、研究開発が大変だったと聞きました。

腎臓病の猫のペットオーナー様から寄せられる声でダントツに多いのが嗜好性への懸念です。
したがって、腎臓病に配慮した栄養成分と嗜好性の両立が一番難しかったですね。腎臓病に配慮してたんぱく質、リン、ナトリウムを調整したフード設計では、たんぱく原料の配合量の制限などにより、どうしても嗜好性が低いものになりがちです。しかし、腎臓病の管理に望ましい栄養設計ができたとしても、そもそも食べてくれないと腎臓病の管理はもちろんのこと、日々の健康維持もできなくなります。「キドニーキープ」は、魚原料を用い嗜好性にもこだわって研究開発を行いましたので、とても好評をいただいています。また、成分を制限しながらも、栄養不足にならないよう、たんぱく質、リン、ナトリウムを乾物換算で以下の範囲におさめることで、腎機能の喪失が少ない早期から、長期間使用できる栄養設計になっています。

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――嗜好性を向上させるために、どのようなことを行いましたか?

当社は栃木県那須塩原市に研究所を所有しており、日本で飼育されてきた猫に対して嗜好性評価を行っています。何度も何度も繰り返し評価を行って、嗜好性の高いフードを選抜して製品化しています。日本の猫の好みに合う製品開発ができる点が日清ペットフードの大きな強みだと思います。

――小容量サイズ(500g)、大容量サイズ(2.1kg:700g×ジッパー付き3分包)の製品のほか、試供品(25g)にもドライフード以外に小さな袋状のものが入っていますが、これは何ですか?

これらは脱酸素剤というもので、パッケージ内部の酸素を限りなくゼロにするために入れています。人用のおやつに入っているのをよく見かけますよね。ペットフードが酸化してしまうと、栄養素の劣化や嗜好性の低下につながりやすくなるため、そのようなことが起こらないように対策を行っているのです。また、当社のペットフードには、天然由来の酸化防止剤(ローズマリー抽出物)を使用して、油脂の酸化を防止しています。

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大容量サイズは700gに小分けして、さらに脱酸素剤を入れている。

――ペットオーナー様の声から製品開発に結びついた例があると伺いました。

はい、「キドニーキープ[リッチテイスト]」という製品です。4種のうまみパウダーを用いることで従来の「キドニーキープ」よりもさらに嗜好性がアップしただけでなく、25g×8袋の小分け包装になっています。この製品が生まれたきっかけは、もともとお試しのためにお配りしていた25gの試供品でした。というのも、「小分けになっている試供品を販売してほしい」という声が多く寄せられていたからです。ペットオーナー様に理由を伺うと、「うちの子にできるだけ開けたてのものをあげたいから」、「開けたてじゃないと食べないので、一般的な製品サイズは使い切る前に捨ててしまっている」とのことでした。そういったペットオーナー様のペットへの愛情に応えるべく生まれたのが、「キドニーキープ [リッチテイスト]」です。1回の食事ごとに使い切れて、開封直後のものを与えられるということで大変好評をいただいています。

――「キドニーキープ [リッチテイスト]」の箱の包装もおもしろいですね。

フードは毎日与えるものですので、ペットオーナー様にとっての見た目や利便性にもこだわり、「キドニーキープ [リッチテイスト]」にはお菓子のパッケージのように、使いやすくきれいに開く箱を採用しました。また、通常の「キドニーキープ」より粒が薄くなっていて歯ざわりがよく、さらに「うまみパウダー」を用いることで、より嗜好性をあげています。

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箱の中間あたりから中の小分け包装を引き出すことができる。使い勝手にもこだわった設計がうれしい。

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少量の小分け包装は、ペットオーナーさんの声から生まれたそう。

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―― 療法食でありながら、いろいろなタイプの商品があるのも魅力ですね。

「キドニーキープ」シリーズには、先に紹介した2種類に加えてウェットタイプがあります。これはドライフードが苦手な猫に、ウェットタイプを混ぜるなど併用することで、より食べやすくすることができます。同時にウェットタイプは水分も補給することができますので、水をあまり飲んでくれない猫にもお勧めです。

療法食でありながら、食べやすさや包装などにも様々な工夫を施しているのが当社の療法食の特長であり、ペットオーナー様から支持を集めている理由のひとつだと思っています。

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ラインナップは3種類、計4サイズ

―― 最後にPECO読者のみなさんへメッセージをお願いします。

愛猫と長くいっしょに暮らすために重要なのは、病気になる前に日ごろから体調に気を配り、長期的に健康を保つことだと考えます。愛猫の様子を日常的にチェックできるのは、ペットオーナー様だけです。不安なことがあった場合はもちろん、そうでなくても定期的に動物病院に連れて行き、獣医師さんのアドバイスを参考に適切なフードを与えてあげることが大切です。私たちも、ペットの健康維持にフードの面から貢献できるよう、さらなる探求に努めてまいります。

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ペットオーナー様が愛猫の体調に気を配り、適切なフードを選ぶことが大切です。

紹介した商品について

「キドニーキープ」をはじめとした、日清ペットフードの療法食ブランド「ジェーピースタイル ダイエティクス」は、獣医師の指導のもとご利用いただく動物病院専用の療法食です。
製品のラインナップや、取扱い動物病院はWEBサイトをご確認ください。

「ジェーピースタイル ダイエティクス キドニーキープ」

https://jp-dietics.jp/product/cat02.php

“国産”療法食「JPスタイル ダイエティクス」ブランド

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ペットフード研究・開発活動の基盤となる那須研究所外観

日清ペットフードは1970年の設立以来、ペットの健康の基本である食生活を見つめてきました。「ジェーピースタイル ダイエティクス」ブランドは、国内で発生件数が多い疾病に着目し、大学との共同研究や動物医療機関での臨床試験などを経て、厳格な品質管理体制のもと製造した“国産”の療法食です。2013年3月にブランドを立ち上げ、生産(販売)管理体制や製品の嗜好性、鮮度管理へのこだわりなどについて、獣医師やペットオーナーに高い評価を得て、全国の動物病院で取り扱われています。

「ダイエティクス」シリーズ取扱い動物病院

https://jp-dietics.jp/search/

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