まんがで読む はじめての保護猫「猫と暮らしたい!」そう思った時に読んでほしい1冊を紹介します

まんがで読む はじめての保護猫「猫と暮らしたい!」そう思った時に読んでほしい1冊を紹介します

いまペットはペットショップからの購入ではなく、保護猫や保護犬を引き取るスタイルに変化しつつあります。それは法律や条例にあるからではなく、人と動物の本来の関係が見直されてきた結果なのかもしれません。「猫と暮らしたいときは保護猫を探す」という選択を検討する上で、おすすめの1冊を紹介します。

  • サムネイル: PECO編集部
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ユーモアを交えたまんがで描かれる、飼い主と保護猫との友情物語

はじめての保護猫


大反響を呼んだ前作『まんがで読む はじめての猫のターミナル・看取り』に続く、第2弾の本作『まんがで読む はじめての保護猫』は、保護猫を迎えるときによくある疑問やさまざまなケースがまんがで分かりやすく紹介されています。

前作と同様、まんがでストーリーが進む本作ですが、章ごとに獣医師さんなどの専門家によるコラムやイラストで、保護猫に関する知識を解説。また、猫にかかわる豊富な経験や知識を持ったボランティアさんやペットシッターさんたちによる、独自のノウハウやお役立ち情報もあるため、保護猫と暮らすためのリアルな声を知ることができます。

まんがはじめての保護猫


猫にもさまざまな性格や特徴があるように、保護団体や保護主さん、飼い主さんによって考え方や方針がちがいます。その中でも一般的に多いケースがQ&A形式で紹介されているなど、気になる疑問点がすぐ解決できるのもこの本の魅力のひとつ。個性豊かな保護猫との生活をより楽しむために、ぜひ手に取ってみて下さい!

保護猫ってどんな猫?

【保護猫とは】外で暮らしていたところを人の手によって保護され、家族として迎えてくれる人を待っている猫たちのことです。

外猫には寒さや暑さ、ひもじさなど過酷な環境や、病気にケガといったリスクがつきまといます。そして近今は、人間による非道な行為や事故の増加、野良猫の繁殖により迷惑を被る人たちがいるなど、多くの問題を抱えているのも事実。その結果、年間3万匹以上の猫たちが殺処分となって命を落としています。こうした現状を目の当たりにし自然発生的に生まれたのが、外猫を保護して飼い主さんを見つける「保護猫活動」です。

ペットショップやブリーダーさんとの違いとは?

ペットショップやブリーダーさんが扱う猫はほぼ純血種で、その多くが血統書つきで並んでいます。かたや外猫のほとんどは雑種。まれに純血種や親が純血種の子もいますが基本的には雑種で、三毛や茶トラ、ハチワレなど、毛色や模様で区別されます。

犬に比べると品種の差はほとんどないに等しく、純血種とは市場用にくくられた便宜上の区分でしかないともいえます。大きな違いと言えば人馴れ具合でしょうか。保護猫はトラウマを抱えていたり、人見知りする子も多いため、馴れるのに時間がかかることもあります。しかしそうした変化やきわだつ個性を楽しめるのも、保護猫を迎える醍醐味のひとつでしょう。

どこに行けば会えるの?保護猫との出会い方を分かりやすく解説

<どこに行けば会えるの?保護猫との出会い方を分かりやすく解説>


保護猫と出会いたい。でも出会い方が分からないし、実際触れ合えるの?と思う方も多いでしょう。近年では、ネットを通じて情報を発信することが主流となっていますが、その際は口コミや信頼出来る運営者などをきちんと調べておくことが大切です。

本書では、保護猫との出会い方から実際に保護猫を飼っている人たちの声までがリアルに掲載されているため、初めて保護猫を迎えようとしている方にとってはとても心強いはずです。

また現在では、保護団体やボランティアさん主催の保護猫と出会える場所がいくつもあります。いくつか例を挙げてみましょう。

・保護猫たちを収容しているシェルター
・店舗の一部や会場を借りて開催される譲渡会
・各都道府県、市町村などに設置されている動物愛護センター
・動物病院やペット関連施設
・最近増えてきているスポットでもある、保護猫カフェ

保護猫との出会い方


このように、新しい飼い主を探すことに力を入れている施設が増えてきており、猫が過ごしやすい環境をつくる為にさまざまな工夫もされています。実際に遊んだり抱っこしたりと触れ合える場所が多くなってきているのは、飼い主さんにとって嬉しいポイントですよね。

もしかしたら家族になるかもしれない保護猫との「運命の出会いの場」ですから、是非参考にしながらじっくりと考えてみてください。

保護猫を飼うために必要なケアやコミュニケーションツールが学べる!

保護猫を飼うことは決して簡単なことではありません。どんなペットでも共通して言えますが「保護猫」を迎えた後が最も重要です。まずは動物病院で健康診断を行い、愛猫の健康状態を知っておくことが大切。お家に迎えるにあたってはケージやトイレ、猫には欠かせない爪とぎなど必要なグッズも揃えなくてはなりません。

本書では、そんな保護猫を迎える準備から病気の予防・医療的なことや、誰でもできる日常のケアなどについて分かりやすく解説されており、初心者でも簡単に学ぶことができます。

保護猫を迎える準備


もしもの場合に役立つ知識が豊富!

『はじめての保護猫』が主題の本書ですが、はじめてではなく、猫が好きで猫を飼いたいと思っている方にも読んでいただきたい知識が満載です。例えば、近所で怪我をしている外猫と遭遇したり、ご飯を欲しがって外猫がついてきてしまうなどのシーンに遭遇したことがある方もいるのではないでしょうか。

もしも、家の近所で外猫を保護したら?もしも、赤ちゃん猫を見つけたら?私たちはどうしたらいいのでしょう?そのもしもの場合に遭遇した時、保護猫についての知識を持っていれば、猫の命を救えるかもしれません。

猫も人間と同じように、さまざまな性格や特徴があります。また、すでに先住猫がいる場合や小さいお子さんがいる場合など環境はさまざま。新参猫と仲良くなるためのコミュニケーション方法や、自宅で簡単に作れるおやつレシピなども紹介されているため、ぜひ参考にしてみてください。愛猫にしてあげたくなることが増えると、自然と距離が縮まるかもしれませんね。

保護猫と仲よくなるには


「猫を飼うなら保護猫」をという選択肢を..

少し前までは、ペットと暮らしたいと思った人がまず目を向けるのがペットショップやブリーダーさんでした。ですが近年は、保護猫や保護犬を引き取るスタイルに変わりつつあります。

「飼い主さん次第で、猫の幸せは決まる」そう言っても過言ではありません。保護された猫たちは、決して保護猫として生まれてきたわけではなく、命を大切にしてくれる飼い主さんに出会うために生まれてきました。この本をきっかけに、改めて命の大切を考えることができるとともに、「猫を飼うなら保護猫を」という選択肢が納得できる、心温まる一冊です。

書籍データ

タイトル:『まんがで読む はじめての保護猫』
監修:古山 範子
医療指導:西村 知美
ケア指導:武原 淑子
まんが:ななおん
イラスト:小野崎 理香
構成・文・まんが原作:栗田 佳織
定価:本体1,300円+税
判型:A5半 128ページ
発行:辰巳出版株式会社
発売日:2020年2月18日

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