猫びより
【猫びより】チェンマイ猫紀行【from Thailand】(辰巳出版)

【猫びより】チェンマイ猫紀行【from Thailand】(辰巳出版)

(猫びより 2020年9月号 Vol.113より)

  • サムネイル: 猫びより編集部
  • 更新日:

居心地の良い川沿いの猫レストラン

チェンマイで2000年から営業が続くレストランRegina(レジーナ)を訪ねた。カフェや雑貨屋が多く集まる観光地エリアのピン川沿いにあり、雑貨屋とゲストハウスが併設されている。

爽やかな風が吹くオープンテラス席

爽やかな風が吹くオープンテラス席

アンティークな建物の入口を抜けると川から吹く風が気持ちいいテラス席では、何匹もの猫がくつろいでいた。アジアンな雰囲気のテーブル席は両側を高い塀と緑に囲まれており、猫は庭を自由に行き来できる。それぞれが木陰の涼しいところでお昼寝したり、スイレンの鉢で水を飲んだりしてとても居心地が良さそう。

スイレンの水鉢で喉を潤す

スイレンの水鉢で喉を潤す

メニューはタイ料理が中心。私が頼んだタイ風焼きそばのパッタイは、優しい味つけで美味。「何を食べてるニャ」と人懐っこい猫がテーブルまで来てくれたが、もちろん人間の食べ物は猫にあげないようにして、食べ終わった後に思う存分遊んでもらった。猫カフェではないので時間制限はないが、何しろ暑い南国なのでドリンク摂取も忘れずに。緑豊かなので虫除けもあると安心かも。

ピン川沿いで日光浴するベンガルの子猫たち

ピン川沿いで日光浴するベンガルの子猫たち

ここには約60匹の猫がいるそうで、「ゲストハウスの1階が猫用の部屋だよ」とブリーダーも営むオーナーのアノンさんが説明してくれた。外で保護された猫もいるが、タイ原産のシャムや、アメショー、ペルシャやヒマラヤンも大切に育てられており、見学も可能。ヒョウ柄が美しいベンガルの子猫兄弟が、日光浴タイムで中庭に出してもらい楽しそうにじゃれ合っていた。

オーナーのアノンさんとガティちゃん

オーナーのアノンさんとガティちゃん

Wi-Fi完備のカフェスペースでは、猫を見に来た観光客だけでなく、地元の人もパソコンを広げて仕事をしたりしていた。訪れたのは昼間だが、夜のライトアップも雰囲気が良さそう。店名のレジーナとはイタリア語で「女王」の意。オーナーが母親に敬意を示して付けたとか。

アンティークな雰囲気の雑貨コーナー

アンティークな雰囲気の雑貨コーナー

味わいある雑貨販売スペースには古い絵画や写真も飾られ、Tシャツやキーホルダー、マグネットなど猫グッズも所狭しと並んでいて、見ているだけで飽きない。会計を終えるとお土産として、小さな猫の器に入った手作りロウソクをオマケにくれたのも嬉しい。猫好きなら必ず訪れたいスポットだ。

長く働いているという店員さんも猫大好き

長く働いているという店員さんも猫大好き

Regina

Regina


69/71/73 Charoenrat Rd, Chiang Mai
TEL +66 53 262 882
営業時間:10:30~22:30
定休日:無し
Facebook:Regina Garden Restaurant

オシャレな猫カフェのスタッフの名は!?

ここ数年で首都バンコクだけでなく古都チェンマイでも猫カフェの人気が高まり、増えつつある。そんなカフェの一つ、2017年1月にオープンしたCat Brothers Caféは小さな2階建てでモダンな作り。観光の中心オールドタウン北東部、お堀沿いの内側にある。

まずはお店の入口で100バーツの入場料を払い、ワンドリンクをオーダー。猫のラテアートを描いてくれるのはホットのみなので、暑いけど猫アート優先。2階の猫スペースが混んでいるようだったので、ゆっくり1階で可愛いラテアートを堪能しつつ順番待ちをし、いよいよ猫たちのいる2階へ。靴を脱いで手を消毒し、手荷物を袋へ入れて預ける。時間制限はなく、1階ならパソコンも使用可能。

カプチーノにはシナモンでラテアートしてくれる

カプチーノにはシナモンでラテアートしてくれる

取材時は24匹中16匹の猫スタッフが迎えてくれた。なんと全頭に日本の某有名漫画キャラクターの名前が付いている。一番迫力あるブサカワ猫の名前はルフィ君。名前はお店に飾ってある猫スタッフの写真一覧表で確認できる。

存在感溢れるブサカワのルフィ君

存在感溢れるブサカワのルフィ君

20バーツの猫オヤツを購入すると、あっという間に囲まれてハーレム状態を味わえた。おっとりとしたコが多く、みんな大きな窓から外をのんびり眺めるのが大好き。午後は混むので、猫が活動的な開店直後の午前中がオススメ。

オッドアイのロー君は少し怖がり

オッドアイのロー君は少し怖がり

ふっくらボディのビビちゃんはタイ原産のシャムでとても美しい毛並み。お店の近くで保護されたというサウザンド君は3歳で、元野良とは思えない大柄な体で人懐っこい。

タイ純血種のシャム猫ビビちゃん

タイ純血種のシャム猫ビビちゃん

店員さんに可愛がられている保護猫のサウザンド君

店員さんに可愛がられている保護猫のサウザンド君

アメリカから来たという若いカップルは、「自宅でセムという茶トラ猫を飼っているのよ」とスマホで写真を見せてくれた。また、地元の女の子たちは、猫のコスプレで来店するほど大の猫好き。不思議と猫が好きというだけで気持ちが通じ合う。

アメリカから来た猫好きカップル

アメリカから来た猫好きカップル

可愛い猫コスプレをした地元の女の子たち

可愛い猫コスプレをした地元の女の子たち

オーナーのパタラウィさんは、「お客様が猫たちと楽しく遊んでいる姿を見るのが嬉しい」と語る。古都チェンマイの町歩きに疲れた時、ちょっと休憩するのに最高の猫カフェだ。

Cat Brothers Café

Cat Brothers Café


25 Sri Poom Rd, Tambon Si Phum, Amphoe Mueang Chiang Mai, Chang Wat Chiang Mai 50200
TEL +66 90 891 0444
営業時間:11:00~19:00 ※新型コロナ収束まで45分制
定休日:木曜
Facebook:Cat Brothers Café

写真・文 原田佐登美

Harada Satomi
愛知県在住で保護猫3匹と暮らす。著書に、世界の猫写真と紀行漫画で綴る単行本『猫にまたタビ』(辰巳出版)。日本写真家協会会員。

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