【獣医師監修】チワワがよく吠えるのはなぜ? 効果的なしつけの方法
チワワというと、高い声でよく吠えるというイメージがあるかもしれません。実際に、なかなか吠えることをやめないチワワもいます。では、チワワはなぜ、こんなに吠えるのでしょうか?
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長
チワワの吠え方の種類とその理由
チワワは、無駄吠えが癖になりやすい犬種といわれています。その理由としては、犬の中でもとくにカラダが小さいことから、警戒心が強く、少しでも自分を大きく見せるために吠えているのではないかといわれています。
また、個体差はあるものの、一般的にチワワは臆病な性格の犬が多いことから、見知らぬ人やほかの犬に対して「近づいてくるな」という意味で吠えます。
たとえば、突然の来客やインターホンの音などに反応し、激しく吠えることがあります。これは、自分のテリトリーに侵入しようとする相手を威嚇していたり、逆に怖がって吠えていたりすることがほとんどのようです。
ケージに入れている時やエサの時間に吠えるのは、「ケージから出してほしい」「早くエサがほしい」といった、飼い主への要求の意味合いとなります。その要求をかなえることで、「吠える=飼い主が何かしてくれる」と覚えてしまったチワワは、さらに吠えるようになるというわけです。
チワワが吠える時の対策
チワワがなかなか吠えることをやめない…そんな時はどう対処すればよいのでしょうか?
まずは、叱り方を工夫してみましょう。チワワが吠え始めたら、強めに「ダメ」と声をかけます。しかし、これだけで吠えることを止めるチワワはほとんどいません。
チワワがなかなか吠えることをやめない…そんな時はどう対処すればよいのでしょうか?
まずは、叱り方を工夫してみましょう。チワワが吠え始めたら、強めに「ダメ」と声をかけます。しかし、これだけで吠えることを止めるチワワはほとんどいません。
そこで、チワワのカラダを軽く押さえつけます。片手で犬の腰、片手で頭を押さえて自由に動けないようにします。この時、決して力を入れすぎないように。チワワは骨が弱いので、無理な力で押さえると骨折してしまうおそれがあります。あくまで軽く、動きを止める程度に押さえつけると、多くのチワワは大人しくなります。
チワワが大人しくなってからも「吠えたらダメだよ」と伝えながら、数秒間そのまま自由を奪います。そして、犬が冷静になった・落ち着いたと思ったら放してあげてください。最初はこの行動を繰り返すことになりますが、チワワが「吠える=自由を奪われる」と学習するまで、根気よく続けてください。
チワワの無駄吠えを止めさせる時に一番大事なのは、吠えるのを我慢した時にしっかり褒めてあげることです。チワワが吠えそうだなと感じた時は、吠え始める前に落ち着いた声で「ダメ」と牽制します。それでも吠えてしまった時は、上記の方法で自由を奪うことになりますが、吠えずに我慢した時は「よくできました」と褒めてあげましょう。
そうすると、チワワは「吠えない=褒められる」と学習するので、同時にたくさん撫でてあげたり、おやつをあげたりして、チワワが喜ぶようなことをしてあげましょう。ここまで行くには時間がかかるかもしれませんが、しつけにおいて褒めることはとても大事なことです。
また、飼い主であれば、チワワが吠えるタイミングは何となくわかるはずです。見知らぬ人が近づいてきた、影が見えた、ほかの犬の様子をうかがっているなど、チワワが吠えそうなタイミングには、吠える前に一言かけるようにしましょう。
この時に気をつけたいのは、絶対に大きな声で叱ってはいけません。ここで飼い主が大声を出すと、犬はよりいっそう興奮してしまいます。飼い主も冷静に牽制し、我慢できた時にはしっかり褒めてあげてください。
このように、チワワの無駄吠えのしつけは、「叱る」ことと「褒める」ことを繰り返し、根気強く続けていくことが重要です。飼い主が努力すれば、いつの日かチワワもその努力に応えてくれるはずです。
また、何度しつけを繰り返しても無駄吠えが直らない場合は、チワワとの信頼関係がうまく築けていない可能性があります。無駄吠え以外のしつけについても改めて見直し、犬との適切なコミュニケーションを心がけましょう。