【獣医師監修】猫にはちみつを与えても大丈夫? はちみつのメリットと注意点について

甘くておいしいはちみつは、栄養分もたっぷりなので、愛猫に与えたいと思う飼い主も多いと思います。ですが、猫にはちみつを与えても本当に大丈夫なのでしょうか。

  • サムネイル: PECO編集部
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

猫にはちみつを与えても大丈夫?

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結論からいうと、適度な量なら猫にはちみつを与えても問題はありません。はちみつにはカリウムやビタミンC、ビタミンB1、B2といった様々な栄養素が豊富に含まれています。猫にはちみつを与えることで、これらの栄養素を補うことができます。

カリウムは高血圧を予防する効果があります。免疫力を高める抗酸化ビタミンであるビタミンC、成長を促進し、粘膜や皮膚を健康に保つのに効果的なビタミンB2など、豊富なビタミンが含まれています。

甘い味を好まない猫もいますが、もし甘味が好きなようであれば、薬を飲ませる際にはちみつでコーティングしてあげるなどの使い道もあります。ただし、使用するはちみつの量は、あくまで風味付け程度にとどめましょう。

はちみつのデメリット

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過剰なカロリーと糖分

カラダの小さな猫に日常的にはちみつを与えると、カロリー過多になります。また、はちみつを食べると血糖値が上がるので、食欲が満たされてしまい食事をとらなくなったり、血糖値の変動がカラダに悪影響を与えることも懸念されます。

ボツリヌス菌の危険

はちみつを与えるデメリットとして、食中毒があげられます。じつは、はちみつには、ボツリヌス菌という、自然界に広く存在する細菌が含まれている可能性があります。この菌が原因で、人間も食中毒になってしまう場合があります。ちなみに、日本に出回っているはちみつの約5%がボツリヌス菌に汚染されているといわれています。

人間の場合、1歳までははちみつを食べさせない方がよいといわれているので、猫の場合も、仔猫には与えない方が無難でしょう。

ボツリヌス菌の問題と食べすぎによるカロリー過多に注意をすれば、はちみつは猫にとって問題のない食べ物といえるかもしれません。しかし、良質なフードをしっかり食べている場合、それ以外の食事は基本的に必要ありません。ほかの食べ物を与えることで、それまで食べていたフードを食べなくなることもあります。食欲が落ちていて、とにかく何か食べさせたい時などに参考にしてください。

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