【獣医師監修】猫に豆乳を与えていい? 豆乳のメリットや注意点
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【獣医師監修】猫に豆乳を与えていい? 豆乳のメリットや注意点

豆乳は、栄養価が豊富な大豆の搾り汁で作られる飲み物で、人間の健康に良いといわれています。その豆乳、猫も好んで飲む場合がありますが、本当に与えても大丈夫な飲み物なのでしょうか。今回は、猫と豆乳について解説していきます。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

猫に豆乳を与えても大丈夫!

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結論としては、猫に豆乳を与えても問題になることはないでしょう。豆乳の原料である大豆はたんぱく質なので、ペットフードにも使用されていることがあります。ただ、猫は完全肉食であり、同じたんぱく質でも動物性たんぱく質の方がうまく消化吸収できると考えられます。

豆乳に似ている飲み物に牛乳がありますが、牛乳にはラクトース(乳糖)という成分が含まれています。ラクトースに対しては、ラクターゼという酵素が分解する役割を果たすのですが、猫は一般的にラクターゼが不足しているため、牛乳を与えるのはNGとされています。

豆乳の栄養素とその効果

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では、豆乳にはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。おもな成分は以下の通りです。

●たんぱく質
●カリウム
●カルシウム
●マグネシウム
●鉄分
●イソフラボン

植物性たんぱく質は、体内で分解されてアミノ酸となり、カラダの基本成分となります。また、ミネラル類はカラダが正常に働くために必要であり、イソフラボンは人ではアンチエイジングで注目されています。

猫に豆乳を与える時の注意点

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それでは、猫に豆乳を与える際には、どのようなことに気をつける必要があるのでしょうか。まず、気をつけなければいけないのは「無調整」の豆乳を与えるということです。調整済みの豆乳は、人間の味覚に合わせて砂糖、塩、香料などが加えられているため、大豆の搾り汁をそのままパッケージした無調整の豆乳を与えましょう。

また、無調整の豆乳であっても、一気に大量に与えるのはNGです。というのも、大豆アレルギーを持っている猫がいないわけではないので、まずはスプーン一杯分など少量を与えて、体調不良を起こさないかどうかを確かめながら徐々に量を増やしていきます。豆乳を与えた後に少しでもいつもと違う様子がみられたら、すぐに獣医師の診断を仰ぎましょう。

栄養素が豊富な豆乳ですが、大量に与えてしまうと下痢を引き起こす可能性があります。無調整の豆乳で少し濃いように感じる時は、水で薄めて与えるようにしましょう。

このように、猫のカラダにとって良いといわれる豆乳ではありますが、与え方を間違うと体調不良を引き起こすおそれもあるので、適量を見極めて猫の健康につなげましょう。
また、良質なフードをしっかり食べている場合、それ以外の食事は基本的に必要ありません。ほかの食べ物を与えることで、それまで食べていたフードを食べなくなることもあります。食欲が落ちていて、とにかく何か食べさせたい時などに参考にしてください。

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