【獣医師監修】犬に豚肉は与えていい? 豚肉のメリットや注意点
現在の犬は雑食ですが、もともと肉食動物のオオカミから進化した動物なので、肉が大好きです。犬が生きていくためには、動物性たんぱく質が欠かせません。では、犬に豚肉を与えても大丈夫なのでしょうか。今回は、犬と豚肉について解説します。
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長
犬に豚肉はあげてもいいの?
ドッグフードに豚肉の成分が入っているものが多いことからもわかるように、犬に豚肉を与えても大丈夫です。ただし、人間同様、生肉を与えるのはNGです。犬に豚肉を与える時は、必ず加熱処理をしてから与えるようにしましょう。
というのも、生の豚肉には寄生虫や雑菌がついていることが多く、犬の健康に害を及ぼす可能性があるためです。質の悪い寄生虫にあたると命にかかわることもあるので、しっかり火を通すことを忘れずに。
与え方に注意すれば、犬にとって栄養素が豊富な豚肉は有用な食材のひとつなので、健康なカラダ作りに役立ちます。
犬にとっての豚肉の栄養とその効果
犬の体内では、動物性たんぱく質の原料となっているアミノ酸がエネルギー源として大きな役割を果たしています。筋肉を作ったり、細菌やウイルスからカラダを守ったり、血液を通して栄養素をカラダ中に送ったりしています。
そのため、動物性たんぱく質のかたまりともいえる豚肉は、犬のカラダにとって良い食材です。
また、豚肉には疲労回復や夏バテに効果的といわれているビタミンB群がたくさん含まれているため、カラダの調子を整える効果もあるといわれています。
犬に豚肉を与える時の注意点
犬に豚肉を与える時の注意点としては、まずは上述した通り、生では絶対に与えないことです。必ず火を通して、寄生虫を取り除いてから与えるようにしましょう。また、まれに豚肉に対してアレルギーを持つ犬もいるので、初めて与える時は少しずつ食べさせて様子を見てください。犬の体調に異常がみられた時は、すぐに豚肉を与えるのをやめましょう。目の充血、湿疹、嘔吐、ぐったりした様子などがみられる場合は、アレルギー反応を起こしている疑いがあります。
豚肉は、食べやすいサイズにカットしてから与えましょう。犬の口には、切り裂くための歯しかなく、すりつぶす歯は存在しません。そのため、食べ物を噛まずに丸飲みする習性があるので、大きいかたまりのまま与えると消化不良を起こしたり、喉に引っかかったりするおそれがあります。
また、部位によって異なりますが、豚肉は脂身が多い食材です。毎回の食事のたびに与えていては、肥満の原因となります。手作りのフードに豚肉を入れる場合は、脂身の少ない部分を使用し、適量を心がけましょう。
豚肉は、与え方さえ間違わなければ犬の健康維持に役立つ食材です。与える時の注意点を守って、健康的な食生活につなげましょう。
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