【値段】ハリネズミの価格はいくらくらい?
ペットとして人気急上昇のハリネズミ。しかし。いざ入手するとなると、価格はいくらぐらいになるのでしょうか? この記事ではその他にも、「そもそもハリネズミってどんな生き物?」「何を食べるの?」「飼う前に気をつけた方が良いことは?」などの疑問についても解説。飼おうか迷っている方は必読の、ハリネズミ入門です。
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1.ハリネズミの値段について
値段の相場・差
ハリネズミはペットショップ、あるいはブリーダーからの直接の引き取りなどで、1~4万円程度で購入できることが多いようです。値段は育った環境・ブリーダー・原産国・輸入コスト・飼育コスト等でも差が出ます。あまりにも安価で販売されている場合は飼育環境の悪さを疑い、避けた方が無難といえます。いずれにせよ、実際にハリネズミを見て、どんな環境で育ってきたのかを尋ねてみるのがよいでしょう。
また、ハリネズミは犬や猫と比べるとまだまだ一般的なペットとはいえないため、普通のペットショップでは扱っている店舗が少ないのが現状です。可能であれば、知識や経験を豊富に持つハリネズミの専門店から購入するのもよいでしょう。
色の差
後述するように、ハリネズミには毛色に様々な違いがあります。「ソルト&ペッパー」とよばれる毛色の個体が最もポピュラーですが、「パイド」は希少性が高く人気となっています。そのような人気のある柄の個体は価格も高くなります。
里親になる場合
ペットショップやブリーダー以外の手段として、インターネットを介して里親になるという方法もあります。「ハリネズミ 里親」などといったキーワードで検索すると、様々な事情でハリネズミを飼えなくなった人たちが、各種のサイトで里親を募集しています。
この場合に発生する費用は医療費や諸経費などで、普通に購入するよりもずっと安くなります。しかしもちろん、「タダで引き取れる」といって安易に里親になろうとするのは禁物。まずはこの記事で以下に挙げるようなハリネズミの特徴などを理解し、引き渡しの際は必ず対面で、健康状態をよく確認し、細心の注意を持って行うようにしましょう。
ハリネズミの里親になる方法。里親になる準備をしよう!
https://peco-japan.com/51767
ハリネズミの里親になる方法、注意点などについてはこちらの記事も参照。
2.ハリネズミはどんな動物?
世界的な人気ゲームのキャラクターになったりと、知名度は高いハリネズミ。しかしその生態は、まだまだ正しく認知されているとはいえません。ここでは、ハリネズミの各種の特徴を簡単に解説していきます。
「ハリネズミ」でありながらモグラの仲間?
「ネズミ」と名の付くハリネズミですが、実はネズミではなく、モグラと同じグループに属している動物です。げっ歯類は前歯が発達していて、固い物を食べることが特徴ですが、ハリネズミの歯は発達しておらず、虫や果物などの柔らかいものを好んで食べるのが特徴です。
また、「どうして『ハリモグラ』じゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、ハリモグラはハリネズミとは別に存在しており、そちらはカモノハシと同じ仲間に分類され、卵から生まれてくるのが特徴です。なんだかおもしろい話ですね。
このように、名前と分類が異なる動物は多くいます。同じ「ネズミ」と名の付く動物では、トガリネズミがモグラやハリネズミに近い動物です。
ハリネズミの仲間はユーラシア・アフリカを中心に数多くの種類が生息していますが、現在の日本では多くが外来生物に指定されており、ピグミーヘッジホッグともよばれるヨツユビハリネズミのみがペットとして飼育が可能となっています。
ハリネズミの色
一見どれも同じように思えるハリネズミですが、その毛色にはさまざまな種類があります。前述のように、ゴマ塩柄の「ソルト&ペッパー」が最もスタンダード。他にも「シナモン」、「アルビノ」、「アプリコット」などがいますが、まだらなツートンカラーの「パイド」が最も珍しく、高価になっています。
ハリネズミの大きさ
複数の種類がいるハリネズミの中でも、ヨツユビハリネズミはペットとして小型化が進んでおり、成長しても20cmほどの大きさの個体が多いようです。ハムスターよりもひとまわり大きいくらいで、丸くなると手のひらにすっぽりとおさまります。
ただし個体による差ももちろんあり、中には800gほどの大きさにまで達することもあるようです。
ハリネズミってどのくらい大きくなるの? 成長後の大きさについて
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ハリネズミの成長については、こちらの記事も参照。
ハリネズミの性格
基本的には臆病な子が多といわれますが、もちろん個体差があり、人懐っこい子、活発な子など、色々な性格があります。また、ハリネズミは人間が改良したペットとは違い野生動物であるため、比較的なつきにくいと言われ、触りすぎるとストレスになってしまうこともあります。少しずつスキンシップをはかっていくことが肝心です。
ハリネズミは慣れない環境に行くとストレスで具合が悪くなってしまう子もいます。臆病な子には無理に触ろうとはせず、根気強く接していく事が大切です。特に飼い始めは新しい環境に慣れておらず、ストレスが溜まりやすい時期ですので、あまり抱っこなどはせず、2、3日は静かに様子を見て過ごしましょう。
ハリネズミには臆病な性格の個体が多い?
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ハリネズミの性格については、こちらの記事も参照。
3.ハリネズミを迎えるために用意するもの
ハリネズミの飼育に必要な物
ハリネズミを飼うためには、ハリネズミ自体の購入費用のほかにも、もちろん器具やエサといった飼育に関する費用がかかります。具体的に挙げると、ケージ・回し車・小屋・床材・エサ・給水ボトル・エサ皿などが必要になります。
ハリネズミのケージの選び方
ハリネズミグッズの中でも、特に重要なのが飼育ケージ選び。主に使用されるのはハムスターやウサギの飼育にも使われる金網ケージ、ガラス製の水槽、衣装ケースの三つですが、それぞれに長所と短所があります。入手が可能であれば、ハリネズミ専用のケージを使用するのもよいでしょう。
快適な住まいのために!ハリネズミのケージを選ぶポイントについて
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ハリネズミにぴったりなケージはどれ? 選び方と注意点!
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ケージ選びについては、こちらの記事も参照。
ハリネズミのエサ
ハリネズミは自然界では主に昆虫などを食べている雑食動物ですが、基本的には総合栄養食である市販のハリネズミ用フードを与えるのがよいでしょう。副食として、ミルワームやコオロギといった昆虫類、リンゴなどの果物もバランスよく与えてあげてください。
また、新鮮な水も忘れずに常に飲めるようにしてあげましょう。
ハリネズミのための環境維持
床材は消耗品ですので、汚れたら都度取りかえてあげる必要があります。またハリネズミは温度の変化に弱く、暑すぎても寒すぎてもストレスとなるため、きちんと温度管理をしてあげる事が大切です。特に夏場は、常にクーラーを利用して温度を一定に保つことも必要になります。25~28℃を保ち湿度は40%程度を心掛けましょう。
ハリネズミを飼う前に、しっかりと住みやすい環境をつくってあげることが必要です。
ハリネズミの病気
明確な調査データはないものの、ハリネズミは犬や猫、うさぎなどと比べると寿命が短い動物であり、平均寿命は2~5年、あるいは3~6年ともいわれます。少しでも長生きしてもらうためには、どうすればよいでしょうか。
ハリネズミはエキゾチックアニマル(犬猫以外のペット)であり、犬や猫に比べるとまだまだ医療が確立されていません。そのため、特に地方の動物病院においては診療できるところが少ないのが現状です。家に迎える前に、かかりつけの獣医師を必ず探しておきましょう。
そして、健康状態をなるべく毎日チェックしてあげて、特に4歳ぐらいになってからの高齢のハリネズミの場合、病気の早期発見・早期治療を心がけるようにしてください。
ハリネズミのかかりやすい病気には、以下のようなものがあります。
皮膚病
一見トゲに守られているように見えるハリネズミですが、実は皮膚が弱く、トラブルが多いのが特徴。特によく見られるのが、カイセンダニの寄生による症状で、針の付け根にかさぶたのようなフケが発生したり、かゆがったりするほか、進行すると針が抜け落ちることもあります。感染はほかのハリネズミとの接触によって生じるため、おうちに迎える前に動物病院で健康状態をチェックしておくとよいでしょう。
そのほかにもハリネズミがかかりやすい皮膚病は多く、真菌と呼ばれるカビによる皮膚病であり、やはりフケが発生して針が抜け落ちることがある「真菌症」などがあります。普段から衛生状態には気をつけて防いであげましょう。
腫瘍
腫瘍には良性と悪性があり、悪性腫瘍はいわゆる「ガン」です。3歳以上の高齢で発症しやすく、患部にしこりや腫れがみられ、体重減少、食欲不振、元気喪失、下痢、呼吸困難、腹水、患部出血などの症状が現れます。治療としては、手術による腫瘍の摘出、抗がん剤投与を行います。症状が悪化すると死に至る場合もあるので、早期発見、早期治療が重要です。
ハリネズミにはいわゆる「ガン」である悪性腫瘍が多いといわれ、特に高齢になると発症しやすくなるようです。治療としては手術を行うこともありますが、メリットもリスクもあるため、まずは早期発見が重要です。日々のコミュニケーションで、体にしこりがないかをチェックしてあげてください。
歯周病
ハリネズミは口が細く歯が見えづらいため、イメージしにくいかもしれませんが、特に高齢のハリネズミには歯周炎などの歯周病が多く起こります。歯の表面についた食べかすで雑菌が繁殖して炎症を起こし、悪化すると骨まで悪影響を与えることがあります。
犬や猫の場合は歯磨きができるのですが、ハリネズミの場合は難しいため、柔らかいフードだけでなくドライフードや昆虫類といった硬いエサをバランスよく与えることで予防するのが重要となります。
ハリネズミがかかりやすい病気とその予防法。3大疾患について
https://peco-japan.com/52549
ハリネズミの病気については、こちらの記事も参照。
4.ハリネズミとの幸せな暮らし
ペットを迎えるには、どうしてもお金がかかります。責任をもって最後まで飼うことを考え、しっかり準備をして、新しい家族を迎えましょう!