【獣医師監修】猫におむつが必要な時って? 簡単おむつカバーの作り方

猫には、おむつが必要になる時期があります。元気に遊びまわっている猫を見ていると、あまりピンと来ないかもしれませんが、じつはそう遠くない将来に、急に必要になることだってあるのです。

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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

猫におむつカバーって必要なの?

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出典 Linn Currie/Shutterstock.com

仔猫を飼い始めた時などは、この子がおむつをするなんて、ずいぶん先の話でしょ、と思っていることでしょう。しかし、この先に何が待ち受けているかなんて、誰にもわからないものです。では、どういった時に、おむつが必要になってくるのでしょうか。

下半身などに麻痺がある場合

猫に先天性の遺伝や疾病などがあり、下半身に麻痺がある場合、自力でトイレに行くことができない、もしくは排泄すること自体が難しい場合があります。また、後天性の事故や怪我などで、同じように麻痺症状が残ってしまった場合にも、おむつが必要になります。

高齢になったり、介護が必要になったりした場合

猫も、年齢を重ねていくと、少しずつカラダが弱ってきます。人間と同じですね。そのため、用を足そうとしても、トイレに間に合わなかったり、トイレの場所がわからなくなって粗相をしてしまう場合も。こういった場合にも、おむつは必要です。

オスのスプレー行為が止まらない時

オスが発情すると、スプレー行為を行います。これはメスに自分の存在をアピールするために、強烈なニオイのする尿でマーキングをすることです。家の中で飼育している場合、柱や家具などに、どんどんマーキングします。繁殖を望まない場合は、去勢手術をすることで予防できますが、ケガや病気などが原因で手術時期がずれ込んでしまう場合もあります。また、去勢する前にスプレー行為を覚えてしまうと、手術後、繁殖ができなくでも、スプレー行為の習慣が残ってしまう可能性があるので、おむつを使った方が賢明でしょう。

おむつカバーの作り方

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飼い猫におむつが必要になった時は、市販されているペット用おむつを使いましょう。ペットショップやホームセンターなどで購入することができます。ただし、猫はおむつをしていることに違和感を覚えるので、毛づくろいをする時などに、おむつを取ってしまうことがあります。そこで、おむつカバーを使って、おむつが取れないようにしてあげましょう。

しかし、犬用のおむつカバーはたくさん市販されていますが、猫用のおむつカバーというのは、既製品では数が極端に少ないのが現状です。そのため、飼い猫のためにおむつカバーを手作りする飼い主も多いようです。

新生児用のおむつカバーをアレンジする方法

人間の赤ちゃん用のおむつカバーを使って、猫用にアレンジする方法です。おむつカバーに尻尾を通すための穴をあけ、そこにサスペンダー用のひもを3か所取り付けます。犬用のサスペンダーを取り付け、カバーの中に尿取りパットやナプキンを入れれば完成です。

靴下をおむつカバーにアレンジする方法

靴下を猫用のおむつカバーにアレンジする方法です。100円ショップなどで、紳士用の大きくて長めの靴下を用意します。脚、お腹、お尻、尻尾の部分を切り取り、穴をあけます。次に、尿取りパットにも尻尾を通すための、小さめの穴をあければ完成です。

靴下を使うのは、猫のカラダにしっかりフィットしながらも、締めつけが苦しくないので、息がしやすいためです。また、この方法は動き回っても尿漏れが少ないので、若い猫にはおすすめです。

こちらのサイトでは、幼年期から壮年期までの猫のおむつカバーの作り方が掲載されています。

猫が生活していくうえで、いつかおむつが必要になる日が来るかもしれません。おむつカバーがあればおむつが外れることがなく、飼い主としても安心なので、ぜひ試してみてください。また、尿をたくさん吸った状態のおむつを長時間そのままにしておくと、皮膚炎の原因になる場合があるので、こまめにチェックしてあげましょう。

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