【獣医師監修】犬が目を合わせる理由とは? また、目をそらされる時はこんなサイン
犬が目を合わせる、合わせないことにはどんな意味があるのでしょうか。その理由を考え、愛犬の気持ちを知る手がかりを見つけましょう。
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長
愛犬が飼い主をじっと見つめる仕草は、とても可愛いものです。とくに何かをしているわけでもなく、目線を合わせてくる犬。何かを訴えかけている!? それとも何か不満があったりするのかな…と思えば、すっと目をそらしたりすることも…。
犬は状況によって様々な目の動きをすることがあり、その動きからいろいろな感情を知ることができるといわれています。つまり、犬が飼い主と目を合わせるのは、犬自身の意志を表している可能性が高いのです。
目を合わせる理由
人間にとって目を合わせることは、ごく自然なこととしてあまり深い意味はない場合が多いものです。しかし、犬にとっては様々な意味を含んでいるとされています。
愛情と信頼
飼い主など信頼している人に対してアイコンタクトをとり、じっと目を合わせることがあります。愛情を伝えるために目を見つめているようです。穏やかなやわらかい表情で、飼い主に「大好き!」という気持ちを伝えています。こんな時はうれしさのあまり、ちょっと甘やかしてしまうかもしれませんね。愛犬からの愛情がたっぷり感じられるアイコンタクトです。
緊張と敵意
犬は本来、相手に敵意を感じた時にじっと目を合わせます。人間でいうと睨む行為に近いといえます。この場合の犬はとても緊張しており、険しい表情で歯はむき出しになっていることが多いようです。唸り声をあげたり、吠えることもあります。ほかの犬との接触、あるいは来客に対してこのような行為がみられる場合は、適切な対応をするようにしましょう。また、飼い主に対してもこのような状態になる犬は、感情をコントロールできていない可能性があるため注意が必要です。
警戒
犬が敵意を向けていないのに相手の目をじっと見つめ続ける場合は、警戒している状態であると考えられます。犬は見つめられると怯えてしまうことがあるので、あまりじっと見つめないようにしてあげるといいでしょう。
お願いや要求
犬は、飼い主の動きをよく観察しています。指示を待っている時、何かお願いがある時などに飼い主の目を見つめることがあります。尻尾を振り、息が荒くなって少し興奮気味に目を合わせてくる場合は、何か要求があるのかもしれません。「お腹が空いたよ」「散歩に行こうよ」などの要求に気づいてほしくて見つめてくるのでしょう。要求を通すために吠えてしまうと困りますが、飼い主を見つめてじっと待てるのはとてもおりこうです。飼い主を信頼しているのでしょう。
目を合わせようとしない時は?
愛犬に目を合わせようとしてさっとそらされてしまったら、嫌われているの? と感じて、ちょっと悲しくなってしまいますよね。
アイコンタクトをしてもいいことがなかった、という経験ばかり積んでしまっている犬は、目を合わせることが苦手です。
飼い主はついつい犬を叱る時に、「○○ちゃん! ダメでしょう」と名前を呼んでしまうかもしれませんが、名前を呼ばれてそちらを向いたら叱られる、という経験ばかりしていると、いつしか名前を呼んでも視線を向けてくれなくなってしまいます。
名前を呼ぶのは褒める時だけにし、目があったらたくさん褒めてあげましょう。
また、飼い主がとても怒っている時などに、「そんなに興奮しないでよ」というサインとして目をそらすこともあります。
もうひとつは、興奮している時にも目を合わせません。わざと目をそらして、自分を落ち着けようとしています。尻尾が動いている時は興奮しているサインなので、わかりやすいですね。
愛犬が目を合わせたり、そらしたりする理由がわかると、その気持ちを察して的確な対処をしてあげることができます。大切な愛犬との絆がさらに深まることでしょう。
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