【獣医師監修】こんな時は病気のサイン? 犬の鼻の状態とサインについて
愛犬の鼻が乾いていたり、鼻水や鼻の色が変わったりすると、何かの病気? と心配になりますよね。鼻の状態が示すサインを知っておきましょう。
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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長
目次
犬は人間よりも遥かに優れた嗅覚をもっています。これは、鼻の構造自体がニオイを感じやすいように作られているためです。また、鼻の表面が湿っていることで、よりニオイを感じ取ることができるようです。普段の愛犬の鼻は湿り気があって、ちょっとひんやりしていますよね。犬の体調が良い時の鼻は、湿り気があっていきいきしています。眠っている時は乾いていることが多くなりますが、これは異常ではありません。
愛犬の鼻の状態に異変が見られたら体調不良のサインかもしれません。犬の鼻の様々な状態でわかる病気のサインをまとめてみました。
鼻の状態とサイン
大切な愛犬の健康は、毎日鼻でチェック! いつもと違う状態や症状がある時は、病気のサインなのでしょうか? 病気が疑われる鼻の状態には、以下のような症状があります。
鼻が乾いている
日常的に犬の鼻が乾くのは、空気が乾燥している時、睡眠中、寝起きの時、そして眠い時も乾くことがあります。たまたま水分不足で鼻が乾くこともあるので、そういった場合は水分補給に気をつけてあげてください。下痢や嘔吐などで体内の水分を失ってしまうほかにも、腎疾患やホルモン疾患等で、必要以上の水分が尿として出て行ってしまうこともあります。慢性的に鼻が乾いている場合は、これらの病気によりカラダが脱水状態になっている可能性があるので注意が必要です。
鼻水がいつもより多く出ている
犬の鼻から鼻水が垂れていて、いつもより鼻水の量が多い場合は体調不良かもしれません。鼻水の状態が病気のサインとなることが多く、どんな鼻水が出ているのかチェックが必要です。サラッとした水っぽい鼻水の場合は、アレルギーなどが原因となっているかもしれません。ドロットした黄色っぽい鼻水の場合は、細菌感染などを起こしていることもあります。また、鼻に異物が入ってしまったり、出来物ができたりして鼻水が出ることもあります。いずれにしても、速やかにかかりつけの獣医師に診てもらいましょう。
鼻が詰まっている
犬の呼吸が少し苦しそうだと思ったら、鼻が詰まっているのかもしれません。寝ている愛犬の顔の近くに手鏡などを置いて、鼻息で鏡が曇らなければ鼻が詰まっていると考えていいでしょう。鼻づまりが数日続くようだったら、獣医師に診てもらいましょう。
頻繁に鼻を鳴らす
鼻に刺激があったり、異物が混入した際に鼻を鳴らすことがあります。また、逆くしゃみといって、鼻の奥に刺激を感じ、強く鼻を鳴らすこともあります。これらはさほど気にする必要はありません。ただし、鼻を鳴らすと同時に呼吸が苦しそうであったり、長時間続くような場合は、迷わず病院へ連れて行ってあげましょう。
鼻の色が薄くなる
黒々としていた愛犬の鼻が薄いピンクになったり、色が抜けてしまったりすることがあります。遺伝的に色素が薄い犬や、加齢によって鼻の色が退色した場合は、健康的には問題ありません。病気の可能性があるのは、鼻の色が抜けるとともにかさぶたや紅斑などがみられる場合です。皮膚や免疫疾患が考えられます。万が一ということもありますので、獣医師に診察してもらってください。
鼻血が出ている
人と違い、犬では通常鼻血はあまり起こりません。犬が鼻血を出している場合は、外傷、血液凝固異常、異物混入、腫瘍などが考えられます。すぐに獣医師の診察を受けてください。
一緒に暮らす愛犬の鼻の小さな異変に気づいてあげられるのは、飼い主だけです。毎日の健康チェックのひとつとして、愛犬の頭を撫でるついでに鼻を触って、鼻の状態をよく観察してあげるようにしましょう。少しでもいつもと違う状態を見つけたら、早めに病院で診てもらってくださいね。
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