【獣医師監修】猫を怒らせる行動や状況とその回避策について
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【獣医師監修】猫を怒らせる行動や状況とその回避策について

飼い主が猫を可愛がり過ぎることで、猫が怒りだしたことはありませんか? 猫は気まぐれな動物なので、かまってほしい時は甘えてきますが、放っておいてほしい時に過干渉されると怒ってしまいます。それでは、猫が怒るような嫌がることとはどのようなことなのでしょうか?

  • サムネイル: PECO編集部
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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

猫を怒らせる行動や状況

大きな音

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猫はとにかく大きな音が苦手です。これは、猫の聴覚は人間の4倍なので、わずかな生活音でも猫にとっては気になってしまうからです。とくに、掃除機の音やものを落とした音は苦手で、パニック状態になる猫もいるほどです。

撫で続ける

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飼い主は、猫は撫でられることが好きだと思いがちです。確かに、甘えたい時に撫でられるのは好きですが、あまりにしつこく撫で続けると急に怒りだすことがあります。この行動は、愛撫誘発性攻撃行動と呼ばれ、撫でる時間が長すぎたり乱暴だったりした時に猫がする行動です。

猫がカラダをスリスリしてくるのは、「お腹がすいたので食べ物が欲しい」「暇なのでおもちゃで遊んでほしい」など何かを要求しているサインです。逆に、何も用事がない時は基本的に一匹でいることが多い動物です。ということは、猫が満足した時点でもう要求は満たされたので、それ以上の干渉は勘弁というわけです。

体罰だと勘違いしてしまう

猫は、飼い主がしつけをすることでトイレの場所を覚え、芸ができるようにもなります。その時に、何かができなかったからといって、猫を叩いたり押さえつけたり体罰を行ってしまうと、猫は恐怖心を持ってしまいます。とくに猫の顔の周辺はセンサーが多く、飼い主にとっては軽く叩いたつもりでも、猫にとっては大事に捉えてしまう可能性があります。

カラダが濡れてしまった

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猫は、基本的にカラダが濡れるのを嫌う動物です。それは、猫はカラダがやわらかく、自分で毛づくろいをすることでしっかり手入れができるので、カラダを洗う必要がないからです。なので、水浴びも好まないし、家庭でシャワーに入れることは猫にとってはストレスになってしまいます。飼い主がきれい好きだからといって、それに猫を付き合わせると怒りだすことがありますので、ほどほどにしてあげましょう。

猫を怒らせないためには

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猫を怒らせないためには、これらの起こる原因とは逆の行動をとれば大丈夫です。まず、飼い主は猫の聴覚が敏感であることを理解し、猫の近くではできる限り音をさせないようにしましょう。あまりに騒々しい家庭では、猫のストレスは溜まるばかりです。

そして、かまってほしいというサインを出していない時に撫で続けるのはNG。甘えて来た時に、しっかり撫でてあげましょう。そして、怒る時は叩くふりだけで十分です。決して、本当に叩いてしまわないようにしましょう。また、シャワーではなく、毎日ブラッシングをしてあげたり、タオルでやさしく拭いてあげたりといった、猫が不快にならないような方法で清潔感を保つようにしましょう。

このように、猫との上手な付き合い方は“つかず離れず”です。いくら可愛くても、しつこくかまい過ぎることなく、ほどほどの距離を保ちながら共同生活を送ることが、ハッピーなキャットライフにつながります。

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猫は気まぐれな性格ですから、飼い主の思い通りにはなかなか動いてくれません。喉を鳴らしたり、“ふみふみ”してきたと思ったら、急にそっぽを向いてどこかに行ったり、機嫌が最悪の時には怒って噛みついてきたり…この勝手さを許容することが大切です。

また、どのようなことをしても怒るのを止めない時は、カラダのどこかが痛くて怒っている可能性があります。ケガをしているか、重い病気を患っている可能性があるので、その時は獣医師の診断を仰ぐようにしましょう。

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