【獣医師監修】生後4ヶ月の仔猫の食事の種類や与え方、量について

生後4ヶ月の仔猫は、生まれた時に比べてカラダも大きくなり、元気に走り回っていることでしょう。しかし、生後4ヶ月というのはまだまだ子どもで、カラダがグングン成長していく時期です。仔猫の成長は早いので、それに合わせて与える食事も変えていく必要があります。

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監修:ヴァンケット動物病院 松原且季院長

生後4ヶ月の仔猫の食事の種類・与え方

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生後4ヶ月を迎えた仔猫は、まさに成長期真っただ中です。一般的には「急成長期」と呼ばれ、カラダがしっかりと作られていく時期です。この時期の仔猫は食事をよく食べ、いっぱい遊んで、いっぱい寝て、日に日に大きくなっていきます。人間に換算すると、ちょうど中学生くらいにあたるといわれているので、納得ですね。

また、生後3~4ヶ月くらいから「歯牙脱換期(しがだっかんき)」という、仔猫の歯が乳歯から永久歯に生え変わる時期に入ります。この時期からは、離乳食やウェットフードのようなやわらかい食事だけではなく、ドライフードのような硬くて歯ごたえのある食事も取り入れていきましょう。

ただし、いきなりドライフードだけを与えても、うまく食べることができないかもしれません。食いつきや便の調子をみながら、ドライフードをぬるま湯でふやかしてみたり、ウェットフードと混ぜてみたり、交互に与えてみたりして、少しずつ慣れさせていきましょう。一般的に、猫はウェットフードを好みますが、健康のことを考えるとドライフードにも慣れさせることが大切です。理由として、ドライフードは栄養バランスが優れていることと、開封した後も保存がきくことなどのメリットがあるからです。ただし、ドライフードは水分をほとんど含んでいないので、必ず水分補給ができるように十分な水を用意することを忘れないでください。猫があまり水を飲まない場合には、複数の水入れを設置するのも効果的です。

一方、ウェットフードは、やわらかく食べやすいことに加え、食事そのものに水分を含んでいるので、脱水症状を起こしにくくなります。味の種類も豊富なので、猫の好みの味も見つけやすいかもしれません。ただ、やわらかい分、食べかすが歯に残りやすく、歯石や口臭、さらには歯周病の原因となってしまうので、日常的に与えるのは避け、食べた後は歯のお手入れを欠かさないようにしましょう。

生後4ヶ月の仔猫の食事の量

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一般的には、猫の体重(kg)に200kcalを掛け合わせたものが、一日に必要なエネルギーであるといわれています。ただし、これはあくまでも参考程度に考えましょう。猫は、満腹になればご飯を残しますし、とくに生後4ヶ月は育ち盛りの時期なので、食べすぎなのではないかと心配になるほどよく食べます。

仔猫は成猫よりもカロリーを必要とし、食べた後はカラダをいっぱい動かして摂取したエネルギーを消費するので、目に見えて明らかに肥満体である場合を除いては、あまり食べすぎを心配する必要はないでしょう。逆に、いつも食事を残したりする場合は、仔猫のカラダに何らかの異常が発生している可能性があるので、動物病院で相談することをおすすめします。

また、生後4ヶ月頃は、仔猫の胃袋はまだまだ小さく、消化機能も未発達です。一度の食事でガツガツ大量の食事をとると、食後に嘔吐してしまうこともあるので、食事の回数は3~4回に分けてあげましょう。その際、食事の間隔があきすぎてしまうと、カラダが脂肪を溜めこみやすい体質になることがあるので、注意してください。

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生後4ヶ月の仔猫は、カラダをより大きくしていくために、たくさんの栄養とエネルギーを必要とします。食事の量も、適量よりも少しくらいなら多めに与えてもほとんど問題はないでしょう。ただし、過剰に与えてしまうと、当然のことながら肥満の原因になってしまいます。肥満は万病のもと。仔猫が健やかに成長できるように、食事をしっかりと管理するのも飼い主の役目です。猫の健康面も気にしながら、よりよい食生活が送れるように心がけましょう。

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