【獣医師監修】トイ・プードルの成長に合わせたエサの量。どれくらいが適正?
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【獣医師監修】トイ・プードルの成長に合わせたエサの量。どれくらいが適正?

トイ・プードルは、犬の中でも消化不良を起こしやすい犬種です。とくに仔犬のうちは、その傾向が顕著なので注意が必要です。では、トイ・プードルにはどれくらいの量のエサを与えればよいのでしょうか?

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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

トイ・プードルのエサの量

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一昔前は、犬の1回の食事量の目安は「犬の頭の大きさくらいの分量」といわれていました。しかし、現在のドッグフードは高エネルギー・高タンパク質を意識したものが多いことから、そこまでの量を与える必要はありません。

仔犬のトイ・プードルは、まだ消化機能が未発達なので、食事の様子をよく観察することからスタートします。生後3ヵ月くらいまでは1日4回ほど食事の時間を設けて、最初は少なめの分量から与えていきます。その時、犬自身が1回の食事の分量が多いと感じれば、好みのフードだけを食べたり、食べ残しをしたりします。また、がつがつと勢いよく食べている時は、食べすぎによる消化不良を起こす可能性があるので注意が必要です。逆に、ドッグフードを食べ終わっても食器を舐め続けている時は、フードの量が足りないのかもしれません。このエサの時間の様子を参考に、ドッグフードの分量を決定します。

また、まだエサの時間の前にも関わらず、しきりに鳴き声を上げたり、落ち着きがなくなったりする時は、1回の分量はそのままにしてエサの回数を増やしてみましょう。いきなりフードの量を増やすと消化不良を起こしてしまうことがあるので、量ではなく回数を増やすのがおすすめです。

仔犬のトイ・プードルが環境に慣れるまでは、ドッグフードを変えないことも大切です。一般的には生後2ヵ月でトイ・プードルの離乳期は終わりますが、「離乳期は終わっているか」「その後、どのようなドッグフードを食べていたのか」を、その仔犬を育てた人(ペットショップのスタッフやブリーダー)に必ず確認しておきましょう。

トイ・プードルの1日のエサの量の目安は、以下の通りです。

●2~3ヵ月…70g前後
●4~5ヵ月…80g前後
●6~7ヵ月…100g前後
●8~9ヵ月…90g前後
●10~11ヵ月…80g前後
※成長期が終わる8ヵ月頃からは少しずつ減らしていきます。

●成犬…70〜120g
●老犬…50〜100g
※体重・体型・運動量などによって変動します。

トイ・プードルのエサの量は、その犬の年齢・体重・体型・運動量やフードの種類などで変動します。基本的には、ドッグフードのパッケージに記載されている推奨量を目安に与えましょう。

ちなみに、仔犬は活発に動き回りますし、成長のためにたくさんのエネルギーを必要としているので、1日に食べる量は多くなります。逆に、歳をとってくると、運動量が減少するので食べる量も少なくなってきます。

上述の数字を目安に、愛犬の様子を見ながら一番適したエサの量を把握しましょう。

トイ・プードルのエサの回数・タイミング

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それでは、理想的なトイ・プードルのエサの回数はどれくらいなのでしょうか?

仔犬・老犬は1日3~5回程度

仔犬のトイ・プードルは消化器官が未発達な場合が多いため、一気に餌を与えるのではなく、小分けにして与えるのが一般的です。同様に、歳をとると消化器官が衰えてくるので、エサを一気に食べられなくなります。そのような場合も、回数を増やし、小分けにして与えていきます。

成犬は1日2回

成犬になると、消化器官も発達してくるので、朝と夜の1日2回が一般的な回数になります。しかし、体重や運動量、食欲の状態を観察し、臨機応変に対応していくことが大切です。少し便がやわらかくなっている時は、消化不良を起こしている可能性があるので、1回の量を減らし回数を増やすなどの対応が必要になります。

消化不良になりやすいという問題を抱えているトイ・プードル。犬にとって楽しみであるはずの食事をきっかけに体調を崩してしまわないよう、気をつけながらエサを与えるようにしましょう。

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