【獣医師監修】チワワに初めての発情期が来た! チワワの発情の周期と対処法

成熟したメス犬は、子孫を残すための発情期を迎えます。オス犬は、メス犬の発情のサインを感じ取ることで発情します。では、飼っているチワワが発情期を迎えた時は、どのように対処すればよいのでしょうか。今回は、チワワの発情期について解説します。

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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

チワワの発情期とは

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そもそも、チワワの発情期はいつ頃からスタートするのでしょうか。チワワのメスは、早い個体で生後6ヶ月前後、遅くとも12ヶ月頃に初めての発情期を迎えるのが一般的です。

その後は年に1~2回、半年から1年の周期で発情します。チワワのオスは、個体差はありますが、生後6~8ヶ月頃には性的に成熟し、その後はいつでも交尾ができます。

チワワの発情の周期

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飼い主がチワワの妊娠を望む場合は、メスの発情期の周期を知っておく必要があります。

犬が発情期を迎えるにあたってまずやってくるのは、発情前期という交尾の準備期間です。外陰部が赤く腫れ、出血もあります。この時、腫れた外陰部をしきりに舐めたり、おしっこの回数が増えたり、落ち着きがなくなったりします。また、オスのそばに行きたがるようになります。

チワワは自分で血を処理できないので、犬用の生理パンツを履かせるか、こまめに陰部を拭いて清潔な状態を保ちましょう。

その後やってくるのが発情期です。発情期は約2週間で、発情期の終盤に排卵して終了します。出血は1~2週間程度続きます。発情前期同様に生理用パンツを履かせたり、こまめに陰部を拭いたりして衛生を保ちましょう。

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最後にやってくるのが、発情後期です。妊娠した場合は、妊娠期間の約58~67日間ほどを経て出産することになります。妊娠していなくても、スリッパやタオル、ぬいぐるみなどを仔犬に見立てて守ろうとする「偽妊娠」という行動をとることがあります。この時のチワワのメスは神経質になっているので、そっと見守ってあげましょう。

発情期の注意点としては、安易にオスに近づけないことです。オスは、発情期のメスのフェロモンにより発情し、交尾をしようと近づいてきます。ほとんどのドッグランは、発情中のメスの立ち入りを禁止していますが、散歩の際もオス犬と接触する可能性が低い時間帯やルートを選ぶなど、意図しない妊娠やほかの犬への影響を防ぐための配慮が必要です。

なお、発情の間隔は、年齢とともに長くなっていきます。

チワワの去勢・避妊手術について

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チワワの妊娠を望まない場合は、オスは去勢手術、メスは避妊手術を受けることになります。犬の去勢・避妊手術は、一般的に生後6ヶ月以上から可能になります。かかりつけの獣医師と相談して、手術のタイミングを決めましょう。ちなみに、チワワのような超小型犬は性的な成熟度が早いので、去勢・避妊手術の時期も比較的早くなります。

去勢・避妊手術のメリットとしては、メスの場合は生理の出血がなくなるので、陰部のケアや掃除の手間が省けます。また、子宮蓄膿症や乳腺腫瘍など生殖器関連の病気にかかりにくくなるので、寿命が長くなるといわれています。

オスの場合は、生殖本能が抑えられることで攻撃性が低くなるほか、メスと同様に生殖器系の病気にかかりにくくなります。そして、一番のメリットは意図しない妊娠を防ぐことができるという点です。

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一方、デメリットとしては、飼い主が後になって「仔犬がほしい」と思っても、それは不可能になります。また、ホルモンバランスの変化により、肥満傾向が高くなるといわれています。

これらのメリット・デメリットを考慮し、去勢・避妊手術を受けるかどうかを決めてください。また、愛犬に仔犬を産ませる場合は、遺伝疾患のリスクが低い組み合わせを心がける、生まれてきた仔犬の貰い手をあらかじめ探しておくなど、充分な計画を立てた上で交配に臨みましょう。

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