【獣医師監修】犬にレバーを与えても大丈夫? レバーのメリットと注意点について
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【獣医師監修】犬にレバーを与えても大丈夫? レバーのメリットと注意点について

犬は祖先にオオカミに持ち、もともとは肉食動物でした。そこでよくいわれるのは、「犬にレバーを与えても大丈夫なのか」ということ。レバー自体は栄養が豊富な食べ物ではありますが、犬に与えてもよいのでしょうか。

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監修:ますだ動物クリニック 増田国充院長

レバーを食べることの効能

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レバーに含まれている栄養素は、以下のようなものです。

●ビタミンA1
●ビタミンB1&B2
●鉄分
●葉酸

このように豊富な栄養素を含んでいる食べ物なので、犬に与えても問題はありません。むしろ、レバーを好きな犬の方が多いと思います。

レバーを食べると、貧血予防・改善に効果があり、がんや視力低下の予防、皮膚や粘膜の強化にも効果的といわれています。レバーは、肝臓病にも効果的(レバーが肝臓です)で、良質のたんぱく質が肝細胞を再生してくれるという働きもあります。牛・豚・鶏・羊など様々なレバーがありますが、栄養的な違いはほとんどありません。

犬がレバーを食べるとよくない?

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「犬にレバーを与えるのはよくない」という人もいないわけではありません。これは、栄養素の問題ではなく、犬があまりにレバーが好きなので、つい食べすぎてしまうことが問題という意味です。

どんな食べ物でも、食べすぎるとお腹を壊したり下痢をしたりするおそれがあります。さらに、レバーは栄養の宝庫ですから、栄養をとりすぎることで起こる症状もあります。とくに、レバーに多く含まれているビタミンAを過剰に摂取してしまうと、以下のような症状が現れることがあります。

●骨に関する疾患
●歩行困難
●筋肉量の低下
●食欲不振
●体重の減少
●歯に関する疾患

毎日大量にレバーを与えてしまうと、ビタミンAを過剰摂取してしまうので、週に1~3回くらいのおやつレベルにしておいた方がよいでしょう。

犬がレバーのビタミンに注意すべき理由

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ビタミンはいろいろな食材に含まれていますが、なぜレバーのビタミンAを過剰摂取すると犬に害を与えてしまうことがあるのでしょうか。それは、野菜から摂取できるビタミンと種類が異なるからです。

野菜や果物から摂取できるビタミンは、水溶性ビタミンと呼ばれるものです。このビタミンの特徴は、水洗いや加熱調理をすることで壊れてしまうことです。もし、過剰に摂取したとしてもおしっことともに排出されるので、体内に蓄積されることはなく、犬に害を与える可能性も低くなります。逆に、ビタミン不足にならないように摂取し続けなければなりません。

一方、レバーや魚から摂取するビタミンは、脂溶性ビタミンと呼ばれるものです。このビタミンは、水洗いや加熱調理によって壊れることが少ないので、油と一緒に調理し摂取すると吸収率が高まってしまいます。さらに、過剰摂取したとしても、水溶性ビタミンと違いおしっことともに排出されず体内に蓄積されます。そのため、犬のカラダに害を与える原因になってしまいます。

レバーに多く含まれるビタミンAは脂溶性ビタミンなので、過剰摂取すると犬の体内に蓄積してしまい、上述のような症状を引き起こすというわけです。

気をつけないといけないのは、長期的に大量に摂取させることです。毎日、大量のレバーを与え続けた時には、ビタミンAの過剰摂取につながることがありますが、適量を与えている分には過剰摂取になることはほとんどありません。

レバーは、犬にとって栄養をたくさん摂取できる良質な食材です。バランスよく栄養を摂取するためにも、飼い主が与える量・回数をコントロールして、犬の健康に役立てましょう。

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