【獣医師監修】犬にアーモンドを与えていい? アーモンドの注意点について
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【獣医師監修】犬にアーモンドを与えていい? アーモンドの注意点について

アーモンドといえば健康食品としても人気の食材ですが、犬に与えても大丈夫なものなのでしょうか。今日は、犬とアーモンドについて解説していきます。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬はアーモンドを食べて平気?

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アーモンドには、犬が絶対に食べてはいけないといわれている成分は入っていないので、過剰摂取させなければ食べても大丈夫な食材です。しかし、必ず与えないといけない食材でもないので、積極的に与える必要はありません。

では、アーモンドを食べすぎると、犬にはどのような症状が出るのでしょうか。

下痢・嘔吐

アーモンドには食物繊維が多く含まれている上に、細胞が硬く、消化の悪い食材です。犬が一気に食べてしまうと、消化不良により軟便・下痢、嘔吐を引き起こすことがあります。また、アーモンドをそのまま与えてしまうと、喉や腸に詰まってしまってしまい嘔吐することもあります。

塩分の過剰摂取

アーモンドには、100gあたり130mgのナトリウムが含まれています。食塩に換算すると0.33gなので、数粒食べる分には問題ないと考えられます。しかし、人間用に味付けされているアーモンドにはかなりの塩分が加えられているので、塩分の過剰摂取になってしまう可能性があります。短期的に摂取しただけでは問題ありませんが、これが長期的に続いた場合は、心臓・腎臓といった犬の内臓に負担がかかってしまうので、避けた方がよいでしょう。

肥満

アーモンドには、100gあたり606kcalほどのカロリーが含まれています。また、アーモンドに含まれている脂質は、オレイン酸、リノレン酸、リノール酸といった不飽和脂肪酸なので太りにくいとはいわれていますが、過剰摂取してしまうと肥満につながる可能性があります。

アーモンドに含まれる栄養素

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では、アーモンドにはどのような栄養素が含まれているのでしょうか。
アーモンドが持っているといわれている効果について解説します。ただし、人と犬は違う動物です。犬の場合でも、人と同じ効果が期待できるとは限らないので注意してください。

リン

エネルギー代謝を助け、骨を強くするリンは、欠かすことのできないミネラルです。しかし、リンの過剰摂取により、骨密度が低下したり、腎泌尿器に結石ができることもあります。

ビタミンE

ビタミンEには抗酸化効果があり、老化による病気の予防・治療に効果を発揮するといわれています。
そのほか、アーモンドには筋肉や骨の強化に必要なカルシウム、体内のエネルギー代謝を助けるマグネシウムなどが含まれています。

犬にアーモンドを与える時の注意点

犬にアーモンドを与える時は、消化不良を引き起こさないように、粉々に砕いてから与えるようにしましょう。また、人間用に味付けされたアーモンドではなく、無塩無添加のアーモンドを選ぶことが重要です。そして、アーモンドに対してアレルギーを持っている犬もいるので、初めて与える時はごく少量からスタートするようにしましょう。

良質なフードをしっかり食べている場合は、それ以外の食事は基本的に必要ありません。ほかの食べ物を与えることで、それまで食べていたフードを食べなくなることもあります。食欲が落ちていて、とにかく何か食べさせたいと考えている時などに参考にしてください。

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