【獣医師監修】トイ・プードルの留守番。そのしつけの方法と注意点
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【獣医師監修】トイ・プードルの留守番。そのしつけの方法と注意点

犬を飼うにあたって、避けて通れない問題が留守番です。では、犬を安全に留守番させるにはどのようにすればよいのでしょうか。今回は、トイ・プードルと留守番について解説していきます。

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監修:電話どうぶつ病院Anicli(アニクリ)24 三宅亜希院長

犬を留守番させる際の注意点

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朝が早かったり、夜が遅かったり、飼い主によって生活スタイルは様々ですが、ある程度飼い主の都合に合わせて犬に生活してもらうことには、大きな問題はありません。

それは、留守番をさせるという点でも同じです。しかし、以下の場合は、犬だけでの留守番は基本的に避けた方がよいでしょう。

●まだ仔犬の場合
●カラダの弱った高齢犬の場合
●病気を患っている場合
●飼い始めて間もない場合
●慣れない場所で留守番をさせる場合

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仔犬のうちは食事回数も多いため、長時間の留守番は不可能です。また、短い時間の場合でも、ケージなどに入れて仔犬の安全を確保しましょう。同様に、カラダの弱った高齢犬や闘病中の犬の場合も、容態が急変するおそれがあるので、長時間の留守番はおすすめできません。また、健康な成犬でも、飼い始めや引越し直後など、環境が変化した直後は、なるべく飼い主と一緒にいられるようにしてあげましょう。

トイ・プードルは留守番に不向き?

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ここで、トイ・プードルの性格をおさらいしておきましょう。トイ・プードルは、ペット用に改良された犬種ということもあり、社交的で穏やかな環境を好みます。また、温厚で学習能力が高く、しつけをしやすい犬種です。人との関わりを好むため、留守番が大好きというトイ・プードルはおそらくあまりいないでしょう。

それでは、トイ・プードルに長時間の留守番をさせることは可能なのでしょうか。中には、いきなり長時間の留守番をさせても大きなストレスを感じることなく過ごせる犬もいますが、多くの犬は飼い主の不在に不安を覚えるため、いきなり長時間の留守番をさせると、留守番という行為自体に悪い印象を抱いてしまうおそれがあります。そうなると、その後留守番をさせることはより困難になるので、安易に留守番をさせるのは絶対にやめましょう。

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とはいえ、日常生活を送る上で、愛犬に留守番をさせなくてはいけない場面は必ずやってきます。そうした場合に備えて、日頃から留守番の練習をしておきましょう。

留守番の練習は、短い時間からスタートすることをおすすめします。そして、少しずつひとりでいる時間を長くしていくことで、過剰なストレスを与えることなく、長時間の留守番にも慣れさせることができます。

この時、飼い主は以下のことをトイ・プードルに教えなくてはいけません。

●留守番は怖いものではない
●留守番の間はわりと楽しく過ごすことができる
●飼い主は必ず帰ってくる

これらのポイントを押さえるためには、犬と飼い主の信頼関係がしっかりと構築されている必要があります。犬が安心して留守番できるようになるためにも、日頃のコミュニケーションを大切にしましょう。

トイ・プードルに留守番を実践させるまで

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では、具体的には、どのように留守番に慣らしていけばよいのでしょうか。トイ・プードルに限らず、どんな犬でもいきなりの留守番は難しいので、疑似的な留守番からスタートします。

留守中にリビングなどで安全に過ごせる場合はケージに入れる必要はありませんが、いたずらや事故が心配な場合は、ケージなど限られた空間で過ごしてもらうことになります。そのような場合は、なるべく広いスペースを確保してあげるようにしましょう。

そして、お気に入りのおもちゃなどを与えます。この時、与えるおもちゃは中にトリーツ(おやつ)などを入れられるものだと、より犬が夢中になって遊んでくれます。また、このおもちゃは留守番専用にして、犬にとって「普段はもらえない特別なおもちゃ」にするのもおすすめです。

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準備が整ったら、トイ・プードルの視界から飼い主の姿を消します。最初は、飼い主がいなくなって、すぐに戻ってくる練習からスタートします。この練習を繰り返すことで、飼い主が視界から消えても必ず戻ってくることを覚えさせます。

この時、大切なのは、犬が吠えたり暴れたりしている時は戻らないことです。そのタイミングで戻ってしまうと、「吠えたり暴れたりすれば飼い主が戻ってくる」と犬が勘違いをしてしまいます。必ず犬が静かにしている時を見計らって戻り、たくさん褒めてあげてください。おやつなどのご褒美をあげてもよいでしょう。

短時間の留守番ができるようになったら、少しずつ犬の視界から消える時間を長くしていきましょう。留守番のトレーニングは根気がいるものですが、どうしても飼い主が長時間家を空けなくてはならない場面はやってきます。その時、お互いが安心して過ごせるようにしっかりと慣らしておきましょう。

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