ダルメシアンってどんな犬? 歴史やカラダの特徴について
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ダルメシアンってどんな犬? 歴史やカラダの特徴について

一度見たら忘れない、独特の水玉模様が人気のダルメシアン。ディズニー映画「101匹わんちゃん」のモデルとしても有名です。ここでは、ダルメシアンの歴史と特徴についてみていくことにしましょう。

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ダルメシアンの歴史

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ダルメシアンの起源について、はっきりとしたことはわかっていません。古代エジプトやギリシャの美術品などに、斑点のある犬が描かれており、これが祖先犬であるという説や、インドが起源である説などがありますが、正確なことは、いまだに不明です。ダルメシアンは、ジプシー(放浪民)と共に旅をしてきた長い歴史があり、多くの国でそれらしい記録が残っていることも、その要因の一つといえます。18世紀に入って、イギリスの自然史家トーマス・ペナントが、クロアチアのダルマチア地方の地名を取って、著書の中に「ダルメシアン」と記したことで、ダルメシアンという犬名が生まれたといわれています。

ダルメシアンは、馬車に伴走して人や荷物の護衛、番犬や猟犬、ネズミの駆除など、様々な役割を与えられ、人間と生活を共にしてきたといわれています。作業能力が高かったダルメシアンは、馬に対しても臆することなく親しむことができ、それらの役割をそつなくこなすことができたので、とても重宝されていました。

19世紀の後半になって、イギリスでダルメシアンの犬種標準が定められることになります。この頃には、四輪馬車に伴走する姿の美しさに人気が高まり、ヨーロッパ各国で貴族や富裕層の犬としてもてはやされるようになります。その後、自動車の登場により、ダルメシアンの人気は下火になりますが、アメリカでは、消防馬車の先導犬として用いられるようになります。その経緯から現在アメリカの消防車のマスコット犬は、ダルメシアンになっています。

20世紀に入り、ダルメシアンを主人公にしたディズニー映画「101匹わんちゃん」が公開されると、再びその人気に火が付き、一般家庭でも広く飼われるようになりました。現在では、アメリカでもっとも人気が高い犬種の一つになっており、広く人々に愛されています。

ダルメシアンのカラダの特徴

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ダルメシアンの体高は、オスが56~61㎝、メスが54~59㎝、体重は、オスが27~32㎏、メスが24~29kgと定められています。カラダのバランスがよく、筋肉質な犬種です。かつて、馬車の伴走犬を務めていたため、走る速度も速く、耐久性も兼ね備えた、並外れた体力の持ち主です。

被毛は滑らかな短毛になっています。最大の特徴は、白地の毛に無数の斑点がはいった水玉模様です。生後2週間は真っ白ですが、成長するにしたがって、水玉模様が現れてきます。毛色は、レバー・スポット・バラエティーと、ブラック・スポット・バラエティーがスタンダードとして認められています。スタンダード以外では、レモン、オレンジ、ブルー、クリーム、トリコロールなどがいるようです。

ダルメシアンの顔の特徴

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ダルメシアンは、飼い主の機嫌を取るために、上部の歯を見せ、上唇をカールさせることで、ニコニコと笑います。この行為は、人に対してのみ行います。

ダルメシアンの耳は垂れ耳になっています。また、先天的に聴覚障害を持っている可能性がもっとも高い犬種です。約30%のダルメシアンが、何かしらの聴覚上の問題を抱えているといわれています。これは毛色が白の遺伝子により起こる現象で、斑の色や性別に関係なく起こります。

ダルメシアンは、飼い主や家族に対しては人懐っこいですが、人見知りが強く、他人や他の犬には神経質になることもあります。縄張り意識がやや強い犬ですので、適切にしつけをしないと、無駄吠えなどの問題行動を起こすこともあります。生活の良きパートナーとなれるように、愛情を持ってしっかりと向き合っていきましょう。

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